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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年9月19日
  • 読了時間: 2分

 本来は、無形文化財を維持する意義から宗教団体は営利ではなく公益法人として非課税だったのに、それが悪用されてきたことは周知のとおり。その悪用が放置されてきたのは宗教団体が政治と癒着していたからだ。


 統一協会に解散命令を出すことが求められている。

 ところが、命令を出す側である都倉俊一=文化庁長官は、かつて統一教会系の政治団体と付き合いがあった。 集会に参加して賞賛、機関紙『思想新聞』に連載コラム執筆など、著名文化人として広告塔というべき活動を活動をしていた都倉氏であった。

 それが今になって当然に問題となったら「記憶が定かではない」と惚けた。



 都倉俊一は統一協会の宣伝映画で音楽を担当してもいた。

 やはり統一協会のワンウェイプロが政策した朝鮮戦争映画『仁川』は、ジョンウイリアムズが降りてジェリーゴールドスミスが音楽となったが、共感できないので制作費で実験したと言った。嘘ではないだろう。共感して作曲したならエミー賞の『マサダ』の方だ。姓で宗教が判るから。

 他にも出演者たちが後から統一協会がらみの映画と知って慌てたという話がある。


 それを言ったら自分も同じだ。

 このブログを書いている者は、昔、知らずに統一協会がらみの映画に仕事として協力し金をもらったことがある。

 統一協会がらみ映画の一つ『鳥よ翼をかして』で、沖田浩之ふんする主人公は在日韓国人らの仲間と一緒にバンド活動している。そんな彼が熱唱するのに対して野次る者がいて、何事かという仕草をする遠景の人、実は私がやっている。

 これは、かつて映画の裏方の仕事をしていたさい、新宿にあるライブハウスでのロケで、その場で監督に指示されてのとだった。エキストラが足りず居合わせた人が参加は良くあること。

 あの当時、他には小道具の制作で刑事ドラマ用の前科者カードも作ったが、モデルにエキストラの人たちを撮影したけど足りず、自分も一緒に撮影に加わった。それがテレビで使われさい顔がハッキリ判る映り方だったので、家族から揶揄われた。この話は前に書いたことがある。

 この映画について、沖田は未公開を残念がってテレビで『徹子の部屋』に出たさい話していたが、統一協会の関与は誰も知らなかった。後から知ったが、監督は知っていたらしい。「右」な人だから。

 今となったら可笑しい話だ。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年8月9日
  • 読了時間: 3分

 『八月のの狂詩曲』で、原作にはない脚色があった。

 これは黒澤明が脚本を書いているさい、主人公の高齢女性が長崎の人なので、その亡き夫は原爆で死んだことにした部分だ。それほど深く考えてのことでは無かったと黒澤明は言っていた。

 しかし、原爆の犠牲者を追悼する慰霊碑が世界各国から送られ、西欧のも東欧のも南米のもソ連のもあるけれどアメリカからのは無いことに少年が気づき、これに従姉が、原爆を落としたのはアメリカだから当たり前だと指摘するから、これはストレートすぎると言われると同時に勇気の要ることだとも言われた。現に黒澤明は記者会見でアメリカの記者から、戦争は日本が悪かったから反撃されたのではないかと詰め寄られていた。

 ただ、あんな質問をするなんて恥ずかしいと言う記者もいたし、後にアメリカの市民団体が、国の言い分と犠牲者の追悼は別だと慰霊碑が送られ、長崎市から黒澤明に御礼の手紙が来たそうだ。



 オリバーストーン監督は来日したさい『八月の狂詩曲』を話題に出した。

 オリバーストーンといえば自らのベトナム戦争体験から『プラトーン』『七月四日に生れて』でアカデミー賞の監督であるが、韓国の済州島の軍事基地反対運動に連帯するため向かったその足で来日し、広島・長崎さらに沖縄の基地反対運動を訪問した。

 アカデミー賞を受けて大ヒットもしたハリウッド映画の監督が来たので、日本のマスコミは取材に来たが、そのさい彼が語った核兵器や戦争責任の件は、報道から除外されていたと言う。

 また、彼は日本の映画監督として最も有名な黒澤明が『八月の狂詩曲』を作ったことを評価し、『ゴジラ』にも言及して、一作目では反核だったと評価していた。


 先日の、森村誠一死去の報でまた思い出したことがある。

 小学生のとき『人間の証明』の連続テレビドラマ化が教室で話題になった。

 ニューヨークから東京に来たアメリカ人の若い男性が殺されたのはなぜか。事件を捜査している警官は、その背景に戦争があったことを知る。殺されたアメリカ人の父は、敗戦直後の日本に占領軍の一員として来ていた。そのさい日本人女性と愛し合い子供も産まれたが、女性と一緒に帰国は軍が認めず、子供だけ連れて帰った。後に、成人した子供は母親に会うため来日した。アメリカでは人種差別があって貧しい生活をしていた。それで日本で生活したいと考えたが、人種差別は日本にもあり、日本人女性と米兵との間に産まれた子供は「混血児」「あいのこ」と差別用語で侮蔑されていた。その認識がなく来日したらしい。また警官の父親は、戦後間もないとき米兵から暴力をふるわれ、その怪我が後に悪化して早死にしていた。複雑な気持ちで捜査していたが、被害者の死に迫るうちに意外な真相が明らかになってくる。

 わくわくしながら、毎回食い入るように見ていた。教室でも話題だった。それを担任の女教師は放送時間が遅いから観ては駄目と怒った。これに親は、そんな堅物というより杓子定規の発想しかできないバカ教師など無視しろと言った。社会派ドラマだから見て良い。寝るのが少々遅くなるのを気にしてウルトラやライダーを卒業できなくなったら困る、と。


 こういう物言いは他にもあったらしい。

 もっと前の時代は、『メカゴジラの逆襲』でゴジラのシリーズが終わったから、それで怪獣は卒業ということだったらしい。あの辺りの時期から、怪獣より『日本沈没』など破滅もの今でいうディザスタームービーの時代になった。

 ところが今、とっくの昔に大人になっているはずだけれど怪獣を卒業できない人が、では政治の話にすれば良いんだと思ったようで、かの怪獣映画が製作されたのだろう。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年6月25日
  • 読了時間: 2分

 小泉今日子はホラー映画ファンを公言していた。

 彼女がアイドル歌手として最盛期だった当時、ホラー映画が流行していたが、小泉今日子は『エルム街の悪夢』などが気に入っていたそうだ。


 たしかに『エルム街の悪夢』は大好評だった。

 ジョニーデップのデビュー作でもある。あのロバートイングランドが演じる殺人鬼フレディが話題だったが、それに追われる主人公の恋人役であった。悪夢の中で斬り付けられて目が覚めたら本当に傷ついていたと言っても信じてもらえないという場面である。


 またジョージAロメロ監督のゾンビ映画の完結編も公開されていた。

 ところが、それを勝手に別の映画のシリーズみたいに日本の配給会社が邦題をつけていた。サムライミ監督の低予算ヒット出世作『死霊のはらわた』に倣って『死霊のえじき』としていた。映画ファンの間では不評な邦題であった。

 それはともかく、これらホラー映画について取り上げたテレビ番組に、小泉今日子は出ていた。そして『死霊のえじき』の予告編に出て来る冒頭の場面について、小泉今日子がテレビでこう表現したのだった。

 

 「壁から手がクソいっぱい出て来る」



 たしかにそういう場面で、実に的確な表現であった。

 ただ「女の子が」「アイドルが」「そんな言葉づかいしては駄目だ」などとも言われた。


 最近は社会について発言することで話題の小泉今日子である。

 それも特に社会派とか政治的とかいうことでは無いのに、変に言う人たちがいる。それを当人も奇妙なことであるように言っていた。そこで悪口にされても反って熱が入る性格だという意味のことも言っていた。

 ようするに、何でも率直に語る小泉今日子で、それが彼女の良いところだと、むかしから言われて人気だったのだ。だから今の政治経済についても、醜いことが「クソいっぱい」ということなのだろう。

 ちょっと、そのことを色々なことから思い出したのだった。


 
 
 
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