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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 3月29日
  • 読了時間: 3分

 


 公共施設の女性用便所に生理用品を常備するのは国内外で普通になっている。

 これを受けて共産党の二十代後半の女性議員が、自らの体験から促進を主張した。かつて自民党の議員も促進を主張していた人がいた。

 それなのに、個人的な事情から共産党を憎んでいる四十代の女性が、コンビニ店に行って自分で買えとSNS投稿し、これに便乗するネトウヨが蠢動したのでネットメディアが「炎上」と騒いだ。


 ここへ乱入したのがあの杉田水脈であった。

 生理用品はポーチに入れて自分で持ち歩くものだとし、そう母親から躾けられなかったのか、などと侮辱した。相変わらずなので、早速SNSでは「では杉田水脈の差別や裏金は親の躾けが悪いから」と言われていた。

 それに、もともとその共産党の地方議員の女性は、急なことで困ったという話をしていた。生理は必ず毎月何日頃とはいかない。多い時はポーチに入れておく位では足りない。忙しくて買いに行けないこともあり、他人とくに男性には頼みにくい。

 これを子供や男性が知らないならともかく、成人女性が知らないはずはない。もちろん昔のことになってしまって忘れてしまう女性もいる。杉田水脈くらいの年齢以降の女性には忘却も珍しくない。


 そもそも自分個人のことだけなら公言しない。

 成人の忙しい女性だけでなく、学齢期では親の放置や貧困という問題がある。

 だから、国内外で対応策として公共施設の便所に常備しようということになった。

 

 こういうことに対し頑なに拒絶反応する人達がいる。

 もともと杉田水脈という人は弱者を虐げて強者に媚びることで出世を目論んできた人であるが、それを応援する中には宗教団体がいることも影響している。とくに狂信的でなくても罪悪視するからだ。その意向を受けていなければ、あのように杉田水脈が生理を女性個人の問題に矮小化して社会的な対応を否定したがるわけがない。実際に宗教団体の男尊女卑を受けて杉田水脈議員は「男女平等は反道徳」と発言している。



 あの『キャリー』という小説(二度の映画化)と同じである。

 キャリーの母親は極端な教義を娘に押しつけ、とくに性を罪悪視して娘の初潮も罪であると言っていた。

 これは日本の宗教も同じである。相撲の大会で地元の首長が表彰状を渡すさい、首長が女性だと神聖な土俵を穢すと言って相撲界の人達が拒否反応するが、この調子だから右翼的な宗教団体だと更に極端である。

 このような、生物として当たり前のことを穢れたものとして隠蔽する宗教的発想からすると、それを公的な場に持ち出すことは罪ということになり、公共の便所に生理用品を常備しておくと便利だという人は許せないのだ。

 

 この支持を受けているのが自民党であり、キャリーのママも同然なのだ。 


  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 3月14日
  • 読了時間: 2分

 杉田水脈はマスコミと闘うと言った。

 これは性懲りもなく立候補するに当たってのことだ。ほんとうにマスコミと闘っているのは野党である。いつもマスコミが自民党ら与党側の味方をするためあからさまな嘘で貶めているから、これに対抗しないと選挙で当選できない。

 それなのにマスコミと闘うという自民党は、悪いことをして騒がれる身から出た錆なのにマスコミを敵にして自己正当化する。これが常套手段である。


 いい例が中曾根康弘である。

 この元首相は、数々の疑獄事件で名が出ていながら生き延びたが、そうするためには旧友も含めた周囲の人たちに罪を着せて自分が逃亡するという手口を使ってきた。

 そしてマスコミを敵に見せかける。地元の群馬県では「東京の新聞に悪口を書かれた」と言い、それをうけて息子が涙を流しながら「そんな父を助けてください」と絶叫する。この泣き落としに田舎の婆様たちはもらい泣き。

 こんな手口が通用してしまうのだ。


 だから自民党は杉田水脈を田舎から選挙に出した。

 そして今度は、杉田水脈の民族差別発言で誹謗された対象である土地の北海道から立候補させる。これでうまくいけば、差別発言まで正当化できると踏んでいるのだろう。もともと田舎は差別に鈍感だから。そうすれば少数民族対策は無用なのだと言える。そう考えているのだろう。


 もう、こんな手口が通用する社会は変えないといけない。

 

 




 

 杉田水脈を自民党は北海道から立候補させる。

 あれだけ差別発言で問題になって、議員どころか社会人としての見識も人間性も疑われたのに。それも少数民族・先住民族に対して差別発言をして公的にも非難されたのに、その少数民族・先住民族のいる北海道から立候補させるということは、自民党が差別を促進させる意図をもって違法行為を強引に推進する邪心があるとしか考えられない。

 これを裏付ける事実もある。


 例えば自衛隊が杉田水脈議員を招いて講演させていた。

 他に国会議員は何人もいるのに、わざわざ杉田水脈議員を、それも差別発言を繰り返して非難されている時に、招いていた。

 また、この時は女性自衛官が隊内で性的暴力をふるわれたことが司法の場でも追及されていた。自衛隊の男尊女卑が問われていた。そこで、女性は被害に遭ったと嘘をいくらでも吐く、とか言ったうえで、性暴力被害を訴えている女性をSNSでも貶めた杉田水脈議員を呼んだ自衛隊。

 ただの無神経では、ここまで出来ない。今後、性暴力被害を訴えた女性自衛官はセカンドレイプしてやるという脅しである。


 組織の不祥事を隠蔽するのは毎度のことだ。

 ところが、そのやり方とは声を上げる被害者を貶めてやるという脅し。この、隊が隊員を脅すというやり方と同じように、少数民族・先住民族が声を上げたら貶めてやるという脅しの意図を自民党はもっている。

 だから杉田水脈を北海道から立候補させるのだ。問題を解決するのではなく声を封じることは歴史上いくらでもあったが、その手口が陰険になっている。

  





 さて、またひと悶着ありそうな今月13日木曜日の午後1時15分に東京地方裁判所626号法廷に、みんな来て欲しい。

 よろしくお願いいたします。 

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