- 井上靜

- 2022年4月16日
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清水潔という人のTwitterが、たまたま表示されたのを見て、他の人と一緒にツッコミ入れようかと思ったが、ふと気づいて止めた。
この人は、香港でもウクライナでも同じような大手メディアに垂れ流された金太郎飴話を調査報道と同列にしていたので信用できないと、とっくに諦めていたのを思い出したのだ。
例えば、南京虐殺事件を否定する人たちを批判するために、ロシア政府と同じだと言うなんて明らかに間違いだ。
かなり過去のことと、今現在のこととでは、世界情勢もメディアの技術もまるで違うし、歴史修正主義と現在進行形のプロパガンダ合戦も一緒にはできない。それが解かっていないのだから、基本的な取材と認識のメソッドが成っていないということ。
なにより愚かしいのは、歴史修正主義者たちを批判するつもりで、トレンドというか旬というかのロシアを引き合いに出せば受け容れられやすいと思っている安易な姿勢だ。
それにより「総ては外国を貶める米英のプロパガンダ」という、南京虐殺事件否定論者たちとって解りやすい図式が成立してしまうのに、そこまで考えていないか、そうして煽れば本が売れると計算しているか。

かつて『レイプ-オブ南京』がベストセラーになった。
これによりアメリカでも興味を持つ人が出たけれど、面白おかしくするため史実の検証としては劣悪であった。このことは『中国の旅』『南京への道』で日本軍の行軍跡を追跡取材した朝日新聞の本多勝一記者(当時)も指摘していた(『週刊金曜日』誌上)。
どうも最近では不景気もあって売るために時流に乗ろうとする著者が露骨なことをするで、これは今後に禍根となるはずである。


