- 井上靜

- 2021年3月5日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年6月23日
ブン屋は女性をみんな美人ということにしておくから双子の小人も「小美人」だと、フランキー堺がふんする新聞記者が映画『モスラ』で言っていた。
その延長線上に、テレビ朝日の丸川珠代アナウンサーが「美人アナウンサー」と言われていたことがある。それが政治家になってからも、自民党議員が国会で先日「アジアンビューティー」とか言ってオベンチャラしたから議場に苦笑が満ちた。
だいたい、テレビに出る仕事なら、特に「女子アナ」は、タレントと同じようなものなので容姿について言おうと構わないが、職能が問題なのに容姿を言うと、それが誉め言葉であっても逆に侮辱したのも同然である。能力ではなく見てくれで取り立ててもらったという意味にもなってしまう。
ただし、丸川珠代という人はテレビで顔を売ってから権力を志向した出世亡者だから、職能より容姿を褒められても嬉しがるほうであろうし、そうだろうと思われたから言われたことだけは確実だ。
そうして利用してやろうとする勢力が女性を盛り立てると必ず美人を強調するものだ。
先日のミャンマー軍事クーデターは、スーチー女史が米国の後ろ盾を失った証左だろうが、かつて彼女は米国のオルブライト長官から指示されて軍事政権と対立する反体制活動家を演じ、これを「民主化運動の指導者」と米国メディアが持ち上げ、日本のマスコミも追従していたが、このさい今より若かったスーチー女史を「美人」と持ち上げていた。そんなこと政治とは関係ないのに。
とくに丸川珠代の古巣であるテレビ朝日はひどかった。『ニュースステーション』の久米宏など「美しい女性」と絶賛しており、あれでは報道ではなくイメージ宣伝だった。
他にも世界各地について、クリミア情勢で制服姿が凛々しい美人検事ナタリア=ポクロンスカヤさんとか、米国の美人報道官ジェーン=サキ氏が橋下徹の下品発言を批判とか、そんなことが繰り返し報じられた。別にアンチ・プーチンや橋下が正しいということではなく、美人が出てくると背後に政権の意向があるということだ。
これだから、香港のことでも、米中対立の中、北京中央政府に反対する勢力を「反対派」とすべきところで「民主派」と、論評の中ならともかく客観的であるはずの報道で評価的な表現を用いているだけで充分に如何わしいのだが、そのうえ見た感じ可愛らしい女子大生を表に立てているから胡散臭いのだ。
ということで、とにかく政治や外交に「美人」が出てきたら要注意である。

