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​炬火 Die Fackel 

更新日:2022年3月31日

 2014年のノルマンディー上陸作戦70周年記念式典でのこと。

 原爆が炸裂する映像が流れ、これにより戦争を終わらせたとして賛美し拍手するオバマ大統領(当時)ら西洋各国首脳だが、ここで唯一プーチン大統領だけ原爆投下の映像を見ながら胸で十字を切っていた。




 それでも今、多くの日本人は、プーチン大統領が悪いという一方的な報道に流されている。ただ、なにか奇妙だと言う人も少なくない。巷では、けっこう聞く声だ。


 また、プーチン大統領だけでなく世界各地の反米の国々の指導者たちは言ってきた。

 なぜ、日本は二度も核攻撃されているのに、そんな米国と仲良くできるのか。不可解だと指摘している。

 いくつか事情があるけれど、最大ではないかと思える一つの理由は、弱い犬が吠えて蹴られると蹴った靴を舐めるのと同じということ。昭和天皇も、原爆の犠牲者は気の毒だが戦争だったのでやむを得ないと、記者会見で言った。


 自分が高校の時、対米従属で軍拡する自民党政権を批判する人が教師にもいた。

 ところが、ある同級生は「でも、アメリカの機嫌をとっていないとソ連に侵略されちゃうでしょう。ソ連は悪いんでしょう」と真面目に言った。ソ連が潔癖とは言わないが、悪評の多くはマスメディアの宣伝だし、アメリカが日本のために何かしてくれるわけないことは世界情勢や国内の基地問題から判る。だから対米従属で軍拡することの問題になっているのだけれど、これについてはどう思うかと言うと「政治には全然関心が無いの」と言う。

 なら、そんな話をしなければいいと思うのだが、つまるところ彼は大勢に流されたり迎合したりする庶民であるという表明をしているだけなのだ。

 そういう人が多いことは現実だし、そういう人を非難しても仕方が無い。


 
 
 

 池袋事故遺族に「金や反響目当て」SNSで侮辱疑い、警視庁が捜査。 

 この報道に、警察が取り締まるようになったと喜ぶ無邪気な人がいる一方で危惧を抱いた人もいる。もともと警察は、恣意的それも政治的に対応するものだから。


 防衛医大の医療過誤訴訟では原告が同じように侮辱された。

 これに警察の対応は、その侮辱に同調して「訴訟は自衛隊に難癖をつけるためだろう。お前、共産党か!?それとも中核派か?!」だった。

 後で判ったが、防衛医大の代理人の弁護士が、警察に原告の逮捕を依頼していたのだ。ほかでもない防衛医大の医師たちが「これでは訴訟になっても仕方ない」と言い合っていたと証言があり、これも影響して患者の勝訴という結果になったが、そう証言させないよう、その弁護士は医師に働きかけていたが、そのさい失礼な言動で医師を怒らせていた。これを医師もはっきりと述べていた。おそらく弁護士は焦っていたのだろう。


 この件に、その弁護士が所属する東京弁護士会は、弁護士としての正当な業務だと肯定した。

 倫理的に問題でも形式的に適法となっているというのではなく、権力に背く者は迫害しても当然だという意味合いであった。もともと権力に媚びる団体であるから当たり前の対応だろう。

 それでいてアリバイ工作のように批判の声明を出すから、よく弁護士のブログでも困ったことだと指摘していたりするのを見かける。





 かつて、ウクライナ人が、この国は駄目だと外国メディアに証言しているのを見た。

 医者の誤りで子供が死んだことが他の医者の指摘で明らかになったのに、これを裁判で追及できない。そんな社会だと若い夫婦が言っていたのだ。

 こういうのは象徴的だ。こんな社会は破綻するもの。その後、同国の政治は転落した。だから戦争で、むしろウクライナ側にこそ原因がと言われるのも理解できる。

 お笑い芸人が、あのキャプラ監督の名作『スミス都に行く』を真似たような映画を作り自作自演で人気取りして、そのあと実際に大統領になった。このウクライナ大統領は、「真珠湾攻撃」は言わないでという注文を受けながら演説し「日本の援助に心から感謝」と述べた。

 かつてウクライナは、チェルノブイリ原発事故で世界中が見捨てる中、日本の広島と長崎の市民が援助してくれたことに感謝し、非核三原則を見習っていたのに方向転換NATO加盟と言い出し、これでロシアの危機意識を挑発したのだけど、外患誘致した無能なタレント政治家を大統領にしてしまう国は、医療過誤の責任を追及できない国ということから続いているはずである。

 あの操り人形のように演出された演説の空々しさに気づかない人はいない。気づかないふりしている人は大勢いる。


 そして日本にとっても他所事ではない。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2022年3月20日
  • 読了時間: 3分

 前に、この場で映画『ショア』をとりあげた。

 ナチスの被害者だったユダヤ人らに長時間インタビューした映画である。この映画のランズマン監督は、大変なイスラエル贔屓だが非シオニストを自称していた。その姓からしてユダヤ系のスピルバーグ監督の『シンドラーのリスト』を、真面目な映画ではあるが御涙頂戴だと批判していた。また、リベラルなハリウッド映画の関係者もイスラエルがらみではタカ派に同調する傾向を日本の映画評論家(例えば共産党員で赤旗など党機関紙誌によく書いていた山田和夫)が指摘していた。

 という話題だった。



 内容的にはレネ監督の『夜と霧』と同じである。

 しかし『夜と霧』は、すでにある映像の編集をした短編の映画であるのに対し、『ショア』はすべてこの映画のために撮影されていて、10時間近い大長編であった。また『夜と霧』が著名な作曲科によるオリジナルの音楽を映像に被せ流しているのと違い、『ショア』に音楽は一切入っていない。


 『ショア』の中で、よく「ポーランドの強制収容所に送られるさいドイツ兵とウクライナ兵に監視されていた」と語られる。

 こうしたナチス協力の歴史があるため、今もユダヤ人にはウクライナ人への不信感があるのではないだろうか。ミュージカルで有名な『屋根の上のバイオリン弾き』に観られるように、ロシア人も多分に漏れずユダヤ人嫌いが根強くて、ロシア人ではなかったグルジア出身といわれるスターリンもユダヤ嫌いだった。

 だから、ドイツとの戦争で勝ったけれど、ナチスが倒れてユダヤ人を喜ばせた、という皮肉がロシアにあった。ショスタコーヴィチの交響曲には、ユダヤ民謡がユダヤ人でないと気付かない形で引用されていて、これはその皮肉を表しているのではないかという見方があり、もしもユダヤ人以外で気づいた人がいてスターリンに告げ口したらショスタコーヴィチは殺されていただろうとも言われる。


 そして今もイスラエルとロシアは不仲が続いている。

 これには他にも色々な訳があるけれど、とにかくロシアと不仲なのに、イスラエルは今もウクライナに冷淡な態度をとっている。これだから、まだ引きずっているはずだ。

 お互いに言い分はあるが、昔のことでも刺激したら不味い。それなのにウクライナの大統領がアメリカ議会に向けで911事件と一緒に真珠湾攻撃を言うから、あくまで例え話であっても日本の右派が怒りだしたのだ。




 ただし、右寄りじゃない日本人も怒っている。これは駐日ウクライナ大使館が、日本国民に対してウクライナ軍への募金を公然とTwitterに掲載したので。避難民や復興の支援ではなく軍に募金とは、日本の憲法に土足で踏み込んで来られたも同然である。

 これには色々な考え方があるけれど、日本共産党の志位委員長は平和憲法を大事だと言っているが、それならこれをどう考えるのだろうか。ウクライナを無邪気に応援しているが。また「憲法9条があればプーチン大統領のようなことはできない」と言って悪意あるマスコミと安倍元総理から悪口のネタにされていたが、ロシアは安倍内閣が合憲とした集団的自衛権を行使していて、これを防衛官僚も危険で亡国だと批判し、共産党も大反対だったはずだ。取り上げるなら、こちらではないか。集団的自衛権といえば国連憲章に違反しないことになるのだから。

 もちろん、こうした愚かさは志位氏に限ったことではないが。



 
 
 
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