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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2022年9月12日
  • 読了時間: 2分

更新日:2022年9月14日

 エリザベス女王が地獄に墜ちたと言うと不謹慎だと思う人もいる。

 安倍元首相だって、死んださいに非難することは不謹慎と考える人がいるのと同じだ。その政策とカルト団体との癒着による売国的な側面から、それによる恨みを持つ元自衛官の狙撃が成功したのは神の思召しがあったからだと言う人たちがいるほどだから、死んだのは自業自得で、今頃は地獄で業火に焼かれたりしているはずだとまで言う人もいるけれど、いちおう人の死にさいしては節度も必要である。


 しかし、その節度はジェントルマンの国である大英帝国には無かった。

 かつて昭和天皇の死の直前に、いまエリザベス女王の訃報を厳粛に報じている英国メディアは「ヒロヒトを地獄が待っている」などと罵っていたのだ。戦争がらみの恨み節である。

しかも、これに抗議する日本の外務省を揶揄して、眼鏡かけた出っ歯の男が鎧潟まとい刀を振り回しているイラストを掲載していたのだ。



 英国メディアは、エリザベス女王の訃報が世界中で悲しみをもって報じられているとする。

 しかし、この世界中から除かないといけないのは、大英帝国の植民地支配に苦しんだ歴史をもつ国々である。逆に、エリザベス女王と一族の非人道的犯罪の数々について詳しく報じている。これを日本のメディアは無視し、天皇をコケにして日本人の容姿を差別した英国メディアに追従している。

 なるほど、これでは自国の政権与党が韓国の団体に操られていたことを深刻に受け止めて報道するなど無理というものだ。


 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2022年9月8日
  • 読了時間: 2分

 これは海外の左派ジャーナリストが指摘したことだ。

 かつてベトナム戦争について、欧米のマスコミは1968年のテト攻勢で実態が露呈するまでは、米国と南ベトナムが東南アジアの戦争に勝っていることにしていた。

 あの時と同様に、今はウクライナが戦争に勝利だということにしている。現実にはロシアおよびウクライナからの分離主義者が建国したドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国は、ウクライナ南東部を着実に支配している。

 つまり、ベトナム戦争での教訓を忘れているから、ウクライナ-クライシスのことでも同じ情報操作に引っかかるのだ。



 ネット民と言われる連中の低レベルは言うまでもない。

 上記のような戦争プロパガンダに過ぎない情報を公式見解と思ってしまい、どこの公式見解かも解らず、大手マスコミの垂れ流しを鵜呑みにし、これに疑義を唱えると不正義と見做して攻撃し、そうすることで自分が正義だと錯覚したがる。この単純さで、公式見解に反していれば「陰謀論」と言い出す。この思考の長所は簡単であることだけだ。


 もともと世界情勢では、長年の歴史的背景があって色々と言われている。

 その中で、極一部に「陰謀論」が唱えられることがあるにすぎない。しかし不勉強で何も知らず俄かにネットだけの人は視野が狭すぎるので、そんな人の目につくのは、公式見解のふりした世論操作と、興味本位の陰謀論だけになる。この御粗末な二局対立の構図がネット民にとっては世界の全てなのだ。なんと劣悪な頭悩。

 これは、ただ若いとかで無知ということでは済まない程度の低さである。


 また、大手マスコミに勤務している人たちも無知である。

 すでに大手マスコミは、過去にあった良心的な報道を否定することに躍起となってきた。だから、戦争で得たはずの教訓が生かされない。それは今や大手マスコミでは悪なのだ。それで、徹底的に無知となるように誘導されているのだ。

 

 これを、ウクライナ-クライシス以前から問題にしてきた。

 けれど、充分に理解されたとはいいがたい。前に述べた拙書の内容について、編集の指摘で付け加えた最後の部分は説明不足ぎみであるが、それ以外だと、マスコミが戦争正当化していることを前提にしていても、それが常識でないどころか、意味が理解できないと言う人がいるので深刻だ。

 それでも、対米従属の日本政府をマスコミが美化しているのだから、そのマスコミが同じ口でイスラムやロシアが悪いと一方的であるなら、これも対米従属だろうと疑って当然なのに、疑うこともできない人の思考回路は奇妙である。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2022年9月4日
  • 読了時間: 4分

 ゴルバチョフ元大統領が91歳で死去した。

 とくに彼の活躍で冷戦時代が終わったものの、むしろ冷戦時代より後のほうが各地で戦乱が頻繫するようになった。これについてゴルバチョフ氏は、アメリカに騙されたという意識があったようで、その後はプーチン大統領のやり方を批判しながら、それもやむを得ない部分が多いと認めていた。



 アメリカの著名な学者ノーム-チョムスキーが指摘していた。

 例えばイラン・イラク、リビアなど産油国でのことは典型的だが、欧米の支配下で地下資源を収奪するよりも、協力して開発し、共同で使用して、互いに利益を上げたほうが、効率的なうえ、利益の絶対量も多いから、相手方だけでなく自分だって得になるなど、何かと合理的であるが、それなのに相手が前向きになったところへ騙し討ちのようにして、戦争になるように仕向け混乱させ、相手方を苦しめたうえで自らも大損している。

 なぜ、こんなことをするのか。どんなに損であっても、それより優先することがあるからだ。では、よほどのことかというと、実はつまらなくて実にくだらないことなのだ。ただ、他人の所にある他人の物を自分のものにしてしまう、ということでないと満足できないのだ。

 こういう発想がアメリカにあって、ヨーロッパではイギリスに強くて、むしろアメリカ以上で、フランスも似たようなものかと思いそうだが、この点では米英に対して昔からフランスは批判的である。だから原因は植民地主義ではなく、それ以前の文化にある。


 それと同じなのが「ブラック企業」である。

 そして『北斗の拳』の悪役である。去年のプロ野球でリーグ優勝したチームの主力打者のニックネームがそのキャラクターだったくらいなので、80年代のマンガだけど今も人気があるから解る人は多いだろう。

 このマンガは、主人公の拳士が強敵と死闘を演じるのがクライマックスだが、そのイントロでは、残忍な弱いもの虐めをする子悪党を主人公が血祭にあげる。作者によると、日常的に見かける子悪党をマンガの中で死刑にしてスッキリするという意図だ。

 例えば、荒れた土地をなんとか畑にしようという老人が、苦労して種もみを集めると、ならず者が奪おうとする。それは少なくて食べても腹の足しにならない。それより植えて上手くいって収穫があれば皆で食べられる。だから貴方にも食べさせるつもりだと老人が言う。すると、ならず者は「それを聞いて、なおさらその種もみが食べたくなったぜ」と薄ら笑いを浮かべて老人を虐殺する。

 これと同じ程度の嫌らしさを発揮する者なら、よくいる。殺人までしないだけだ。また、これを組織的に行うのがブラック企業だ。さほど得しない。むしろ損であるかもしれない。不合理でも他人を苦しめて収奪する。こうして劣情を満たすのだ。


 「鬼畜米英」も同じである。

 『北斗の拳』の主人公は、老人を虐殺した無法者を血祭りにあげたあと、老人の墓を作り葬ると、そこに種もみを撒く。そんなことをしても無駄だと指摘されても、土の下に眠る老人の思いがあるから実るはずだと言う。だが、その表情からは諦観が読み取れる。

 なぜ諦観なのか。他のことでも同じだから。例えば井戸水を皆で飲んでも充分なのに、井戸を占領して自分たちだけのものにしたがる暴力集団がいたりする。地上が荒れているのは戦争のためだが、それでも人間は懲りない。これが戦争の根本的な原因であると暗示している。

 そして、中東の石油でも、ウクライナの天然ガスでも、同じことになっている。日本は「鬼畜米英」と言って戦争したが、実は便乗して自国の利益を図っていた。後ろめたさのうえ敗戦によって従属国も同然となったから仕方ない部分もあるが、だとしても今のアメリカやNATOへの隷属した態度は卑屈である。


 その卑屈を三代続けた、まさに売国を家業としてきた人を国葬にするということだ。

 病気で倒れて総理大臣になれなかった二代目を別にすれば、初代の岸首相は米傀儡へと成り下がった首相に怒った右翼に刺され、三代目は韓国人教祖の犠牲者である元自衛官に撃たれた。外国勢力や反体制派に暴力をふるわれたのではない。それなのに国葬である。

 ところでゴルバチョフ国葬は無いそうだが、プーチン国葬なら将来の可能性はあるだろう。しかし日本のように最も相応しくない人の国葬をする国は、他にないだろう。

 
 
 
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