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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年9月26日
  • 読了時間: 3分

 岡山弁護士会長は、防衛医大訴訟の時に世話になった弁護士である。

 あの当時は、いちおうベテランと言われてはいたが、まだ年齢的には若かった。その当時に結婚したと、同じ法律事務所の弁護士に聞いた。その後、訴訟の途中で抜けて、故郷の岡山に帰った。主要な弁論や尋問は終わっていたので、残りは主任の弁護士だけで結審まで続行した。

 そのさいの、途中までの活躍が、判決で決定的だった。


 防衛医大の側は、同意書をとっていると主張した。

 これが無ければ手術は絶対にしてはならならず、それがあると強弁した。そうなると、説明されてないと患者が訴えても、医師が説明したと言えば裏付けがあるということになってしまう。

 しかし、説明したと言っても、そんな説明はあり得ないと、東大医学部教授が明言していた。症例からして、その手術をしてよくなることはあり得ない。つまり、もしも説明したというのがほんとうなら、医学的に誤った説明をしたことになる。

 それは考えにくい。では、どうして同意書があるのか。それが問題だった。


 その同意書は、患部を切除するというだけのものだった。

 だから手術名のところに「切除」としか書いていなかった。しかし術後に研修医が書いた診療録には、手術名が専門用語で、しかも専門用語とはいえ字面から素人でも容易に理解できる記述であった。

 つまり執刀医が患者から取っているという同意書だけが、手術名の欄を字で埋めただけで、研修医ですら書ける記述がされていなかった。この点を打ち合わせのさい指摘したところ、弁護士は、確かに、この点を上手く突けば決定的だと言った。


 そして法廷で医師が書面を提示され、筆跡について問われた。

 執刀医は、若い研修医より、はるかに雑で汚い字だったから、筆跡の違いは明らかだった。その点を、書いたのはどっちなのかと質問し、執刀医は同意書の方が自分の字だと認めた。そうでないと自分が説明して同意書を取ったという話が嘘になってしまう。字が雑で汚いことは恥ずかしいけれど医学的にも法的にも問題ではない。

 そこで、研修医でさえ簡潔明瞭に正確な記載をしていることを、専門医を自認する執刀医が出来ないとはどういうことかと訊いた。これで焦った医師は「大雑把に」とか「ポッと書いた」とか、他の医師たちから不真面目だと批判される発言をした。

 ここへ畳みかけて、同意書が無ければ絶対に手術はできないと医師が自分で言っていたけれど、それは後から何か起きた場合に必要だからで、「同意書というものは、医師と患者がトラブらないために最も重要な書類なんじゃないの」と問い詰めた。これに執刀医は、重要だと認めた。それなのに、その重要な同意書に正確な記載を、貴方はしてなかったということになると糺した。


 この部分が判決で重視された。

 そして、国の病院それも自衛隊の機関が敗訴するとは珍しいことがあるものだと、主要な新聞に記事が載りテレビでもとりあげられた、という次第であった。

 その後、執刀医は防衛医大を辞したが、開業すると今度は患者を死に追いやって、それが有名な芸能人(大橋巨泉)だったから、またマスコミに騒がれ、週刊誌からNHKまでが取り上げたのだった。

 この後、故郷の岡山県に帰っていた弁護士は、2021年度の岡山弁護士会長に就任したのであった。尋問の様子など詳しいことは拙書『防衛医大...』(ホームページ参照)にて述べている。




 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年9月15日
  • 読了時間: 2分

 沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡る訴訟は最高裁で県敗訴が確定した。

 このことを受けて、前明石市長で弁護士の泉房穂氏は、自身のバツ(旧ツイッター)に投稿し、「“裁判”といっても、これは“政治”そのもの。最高裁の裁判官を決めるのは、ときの政権」と指摘した。



 その通りであるが、実態はもっと露骨である。


 よく法廷で堂々と「政治的配慮をヨロシク」とか「この御礼は後でまた」とか言ってる。

 こんなのが、日本の裁判なのだ。そこまで酷いなんて信じられない人もいるだろうが、そうでなければ、あんな訴訟の経緯と判決なんてあり得ない。また、そんなことをしても問題にできない。マスコミも報道できない。したら経営に大打撃となる酷い目に遭わせることが司法の権力にとっては簡単だからだ。


 実際に裁判所では、政権に媚びる裁判官の暴虐で騒ぎになることが時々ある。

 だが、裁判所の職員と雇われた警備員たちに暴力をふるわれ、これを見ている報道関係者は何もできず、多くの場合は慣れっこになっていて、諦観というより麻痺というべき様子である。

 これにより多大な得をしている人たちがいて、この不正を追及することが不可能であるのだから、やって当たり前であり、やらないのではむしろ不可解というものだ。


 だから裁判の傍聴をして、多くの市民が現実を知ることだ。

 それが困るから、悪徳裁判官たちは傍聴の妨害をする。裁判の公開は憲法に謳われていて、日本では特に裁判の公開性は重要とされている。ということは密かに不正を働く裁判官が日本は世界的にみても多い現実があるから、対策として厳重に定められているのだ。

 これを知っている市民は、裁判所が法廷に傍聴人が入るのを妨害するが、無視して入る人がいることは、先日の訴訟のさい実際にあった。前に報告した通りである。

 こうした行動こそが何にも増して重要である。

 



 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年9月12日
  • 読了時間: 1分

 大門実紀史議員の偽ホームページ事件。

 その偽ホームページを何者かが作成してインターネット上に掲載した。その内容はカジノに誘導するもの。同議員はカジノ反対を国会で訴えてきた。だから、嫌がらせの意図ではないかと、同議員は告訴したと言う。

 また、悪質なので犯人を見つけて欲しいと、同議員は警察に要望している。



 我田引水だが、医療裁判の時にやられた。

 もっと程度が低かった。ホームページの表紙の他はアドレスが違う複写を一体にして証拠品と称し警察に告訴状を出して、書いてある内容が違法だから逮捕せよと、国側の弁護士がやらかしたのだ。

 ちょうどその時、防衛医大の医師たちの間で「こんな手術では裁判沙汰も当然だな」と言われていたと医師が法廷で証言する直前のことだった。こうなると誰が怪しいか言うまでもない。

 この告訴について警察は証拠不十分と判断したが、怪しいどころでは済まない証拠について、偽物の追及はしなかった。そういえば、その後も国側の弁護士は、何か問題の度に「政府の仕事をしている」と強調していた。それで「政治的な配慮」があったのだろう。

 
 
 
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