- 井上靜

- 2023年10月25日
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それは東京地裁の行廣浩太郎である。
そもそもは、東京簡易裁判所の裁判官が理解したうえで、法的に込み入ったことになりそうだからと逃げて、職権により勝手に東京地方裁判所に移送してしまったことだった。
しかし、難しいからと逃げはしたけれど、いちおう理解したから面倒くさいと丸投げしたのである。ところが、東京地裁の行廣浩太郎は「わからない」と文書にした。無知なうえに調べたり勉強したりしない怠惰である。

これは「期待権」が問題になっていた。
あまり聞かないことだけれど、医療裁判では時々あることだ。やってみないと結果は不明だが、よい結果になる可能性があるとしたら、それなら誰だって期待して当たり前であり、条件によっては期待する権利もある。これを「期待権」という。それなのに、やらなかったとしたら、期待外れどころか期待すらできない。もしも、やらなかったのが悪意や怠慢であったとしたら、期待する権利が侵害されたことになる。これを「期待権の侵害」という。
これを援用してNHKを訴えた人たちがいた。普通の取材だと思って応じたら、悪意ある形で放送された。安倍晋三ら自民党の国会議員たちが、NHKに圧力をかけたからだ。
最高裁は報道にも期待権があると認めた。
しかし損害賠償請求は棄却された。取材を受けるに当たり相当の負担があれば損害が生じるが、それは特に無かったということだ。ただ、NHKが政権与党の政治家の圧力で報道の内容を改変した事実から、公共放送失格であることが明らかとなり、その意味では収穫があった。
また、この問題を朝日新聞が記事で取り上げたことも影響が大きかったと、前に当事者から直接に聞いたことがあるけれど、そのあと朝日新聞の社長が安倍晋三に媚びて担当の記者を左遷してしまった。
まったくNHKも朝日新聞もだらしないが、安倍晋三が常に報道に対して権力を濫用して圧力をかけて言論と報道の自由を侵している事実も明らかになった。そうやって長期政権を維持し、日本の経済を破綻させたに近い大打撃を与え、韓国のカルト団体として悪名高い統一協会を大喜びさせてきたのだ。
このように「期待権」は医療裁判が基だが他にも波及している。
これについて、先の当事者と会って話したさい、「期待権」とは聞きなれない言葉だろうと言うので、医療裁判では時々でることだと指摘すると、実は医療裁判から援用したということだった。
そして最高裁は、医療の他の分野でも期待権はあると認めたのだ。それを東京地方裁判所の裁判官が「わかりません」と言って、それが文書になった。ひどい不勉強である。しかも、解らないから訴状訂正申立書で別の訴えに書き換えるよう要求し、そんな非常識には応じられないと拒否したら、行廣浩太郎は訴状の却下命令を出した。
あまりに無茶苦茶なので、東京地方裁判所の他の裁判官に訴えているところである。もちろん他の裁判官としては内心では酷すぎると思っているだろうが、同僚を裁くことは避けるはずである。しかし、そうなると行廣浩太郎は出世コースから脱落するだろう。そういう例が過去に何度もあるから。
それにしても、ここまでバカ丸だしの裁判官は珍しい。


