長渕剛の愛国ゴッコ
- 井上靜

- 2022年10月11日
- 読了時間: 2分
「僕は長渕剛が嫌いです。長渕剛は人気がありますけど、それで自分が大物だと勘違いしているからです。長渕剛は大物じゃないから人気があるのです。ブッシュJr大統領や小泉首相と同じです。安倍首相も同じです。あの程度なら誰でなれるという親近感が彼の人気を支えているのです」
そう、かつて知人が言っていた。
長渕剛の愛国ゴッコが話題である。
しかし、外国が日本の土地を買うのは日本が貧乏になり買い易いからで、それを売るなと言っても自己満足で何の意味もない。
ただ、政府に対策を求めて経済的政策の提言をするとか、環境保護のナショナルトラスト運動みたいに自分たちで代わりに買おうとか、そんな発想は彼とファンの頭では無理だろう。無理な芸能人と、それに親近感を持つファン、という図式だから。

土地を買った者には利用する権利がある。
しかし、その仕方で難があるなら、そう考える者が買ってしまう。それがナショナルトラスト運動である。
これは環境破壊に対抗して始まったことで、英国では『ピーターラビット』の舞台になった土地の自然を開発から守ろうという環境保全の運動であった。これが功を奏しピーターラビットに描かれている自然が残っている。
これに倣って日本でも『となりのトトロ』の舞台になった丘陵地帯の保全運動が始まって、宮崎駿監督も協力していたが、しかし場所が魔夜峰央のマンガの発想の基になる怨恨の土地柄なので、行政や市政が酷すぎて難儀してきた。
ところが長渕剛の愛国ゴッコは楽でいい。
ただコンサートで土地を売るなと叫び、客席から観客が日の丸を振る。やったところで何も変わらないけれど、自己満足だから。
長渕剛は売り出した当初、演奏を中断して「失恋の歌だから手拍子は勘弁して」と客席に呼びかけ、これがテレビ中継のさいだから、こだわっているのか何なのか判らないと言われた。
また田代まさしは、長渕剛がスキンヘッドにしたのは頭髪を調べられたら困るからだと言って自分と同様に薬をやっているはずだと疑っていた。
あの奇妙な熱狂には色々と考えられるが、とにかく真面目にやっているようには見えない。それで、いわゆる右翼団体は、薄っぺらい愛国に嫌悪感を示している。左翼なら、長渕剛は経済を知らずにバカやっていると言うだろう。だが愛国主義を標榜している者からすると不快で当然のことだ。



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