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自民党の政治が悪いからと言って選挙で引き下ろすことはできない

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年12月5日
  • 読了時間: 2分

 かつて東京都狛江市で保守派の市長が深刻な不祥事を起こした。

 それで借金を抱えて夜逃げして、そのあと在職中の不正が明らかになり逮捕された。そして次の市長選挙で、保守派は利害や縁故のため対立し、分裂選挙となった。これで票が割れて、漁夫の利を得た形で共産党の候補者が当選した。

 そういうことが、あった。


 この次の選挙で保守派は、とにかく纏まれと言った。

 これは、いちおう解る。前の選挙で仲間割れが敗因だったから。こうして統一候補を出したから、現職は有利とはいえ前の選挙の倍以上の得票数でないと再選は不可能となった。しかし現職が再選された。

 そもそも、対抗する候補は、とうてい良い候補とはいえない人だった。それを統一候補にしたら駄目だったという結果である。

 これを、懲りずに何度も繰り返していた。


 市長夫人に市長の写真を渡したことがある。

 あのとき、新しいカメラを買っていたから、再選して初登庁の時に撮っていたのだ。手前に後ろ姿の人が写ってしまって、それさえなければ完璧だったのだが、市長夫人は市長の晴れやかな表情を捉えているから良く撮れた写真だと言ってくれた。

 そして、選挙は厳しかったが、負ける感じが全然しなかったとも言っていた。


 自民党東京都連は怒っていた。

 地元の保守的な市民も指摘していた。いくら統一候補にしても、また他所から政党の代表や都知事などまで呼んで応援演説しても、候補が悪ければ勝てるわけない、と。

 「これだから、狛江は共産党に負けるんだ」と自民党都連は憤りを隠さなかったのだ。

 しかし、地元の保守派は、公明党や連合などの反共勢力と組んで、とにかく何が何でも共産党に勝たないと危ないのだと言っておけば、それに保守的な市民なら従って当たり前であると思っていたし口に出してもいた。



 「共産党は悪いに決まっているでしょう。そんなことも解らないのか」

 こんなふうに言われて、対立候補に投票する気になる人は乏しいはずだ。いくら保守的でも。従うのは、創価学会か統一協会の信者くらいが精々だろう。

 逆の立場から見て、これなのだ。だから、自公政権が危ないとか悪いとか言っても、それで投票に影響は乏しいだろう。これを肝に銘じておかなければならない。

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