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相変わらず米国は日本への原爆攻撃を正当化

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年5月17日
  • 読了時間: 2分

 今月10日の衆議院外務委員会での上川外相。

 広島及び長崎への原爆投下が第2次世界大戦を終わらせたとの見解を、米国のオースティン国防長官ら表明したが、これについて外相は「適切ではない」として米側に日本政府の立場を申し入れたことを明らかにしたという。


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 これは8日の米上院公聴会でのこと。

 リンゼーグラハム議員が、イスラエルの現状を世界的な紛争になぞらえ、米国防総省の代表者らに対して広島及び長崎への原爆投下を支持するかどうか質問した。

 すると米軍制服組トップのブラウン統合参謀本部議長は質問への回答を避けたものの、原爆投下が第2次世界大戦を終わらせたと述べ、これにオースティン米国防長官も同調した。


 しかし上川外相は、無所属の松原仁議員への答弁で、「適切ではない」とした。

 そして「現下の中東情勢の文脈の中で、グラム上院議員が広島、長崎の原爆投下を引用した議論を提起したことは受け入れることはできない」と述べた。

 また上川氏は「広島及び長崎に対する原爆投下に関する日本側の考えに変わりはなく、米側にも繰り返し伝えてきている」とし、今回改めて上記の米国議員にも申し入れをしたとのことだ。


 米国は現在に至るまで原爆投下に対する道義的責任を認めていない。

 軍事的必要性があったと正当化しており、米国ではマスメディアが毎年八月になると原爆攻撃は正しいというプロパガンダをひっきりなしに流して自国民を言い包めている。

 これに反対しているのは映画監督のオリバーストーンらで、同監督は訪日のさい、原爆について日本人に米国は謝罪すべきだと述べていた。


 1945年8月6、9日に投下された2発の原爆による犠牲者。

 同年末までに21万4000人が死亡したと推計され、後遺症に苦しむ被爆者手帳を持つ人の数は、2023年3月時点で11万3649人。

 これについて裕仁天皇は「犠牲者は気の毒だが戦争だったのでやむを得ない」と記者会見で公言した。


 もちろん原爆は戦争を終わらせなかった。

 終わらせたのはソビエトの対日参戦であった。これは米ソとも予想できなかったことだったが、これで裕仁天皇が突然に態度を変えたのだった。革命で皇帝を殺し政権が出来たソビエトに、天皇は殺されると恐れて、アメリカにすり寄って助命を嘆願する方を選んだ。

 だから、記者会見での冷酷発言も出たし、米国から正当化されても「申し入れ」て無視されるばかりなのだ。

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