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清瀬駅100周年と界隈

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年6月25日
  • 読了時間: 2分

 東京都清瀬市の西武池袋線「清瀬」駅が百周年を祝した。

 そして同市出身の歌手中森明菜が祝意を寄せていた。清瀬といえば中森明菜と思う人は多いはずだ。近くの東村山といえば志村けん程ではないが。

 もともと清瀬は、あの界隈としては珍しい総合病院があった所として知られていた。僻地だったけれど、それにしては大きな病院であった。だから珍しかった。

 もともと結核療養者の施設があった所でもある。



 アニメ映画にも登場した。

 隣の秋津駅は、高畑勲監督の『パンダコパンダ』の舞台であり、劇中に名称が明示される。この映画で作画していた宮崎駿が後に監督した『隣のトトロ』に七国山病院というのが出てきて、お母さんが入院している。その会話などから結核らしいことが判る。このモデルは近くにある八国山である。

 ちなみに宮崎駿監督の『風立ちぬ』では主人公の妻が結核に罹り「山」の療養施設に行くという場面があった。これがトーマスマンの『魔の山』とひっかけてあることは、劇中に登場するゾルゲのようなドイツ人の諜報部員が『魔の山』の主人公と同じカストルプであることから確実である。


 しかし結核療養施設のため総合病院があるに過ぎなかった。

 これは世田谷八幡山の都立松沢病院が、精神科に併せて総合病院が作られたのと似た図式である。患者を隔離するため総合病院が必要だったのだ。それで偏見により地価が下落しているのに目を付けた大宅壮一が住んで、その後は雑誌図書館「大宅壮一文庫」が出来たことは周知の通り。

 こうして総合病院が出来たが、今はともかく昔は、ただ総合病院というだけで、町医者の診療所よりは施設が整っているけれど、技術は御寒いものだった。


 だから地元で大学病院が待望された。

 そして自治医大を誘致しようとしたら地元の医師会が客(患者)を取られると邪魔し、そこへ中曾根康弘防衛庁長官と竹見太郎医師会長が政治的駆け引きをして近くの米軍基地跡に防衛医大を建設する。

 これに反対が起きたけれど、地元出身の山口敏夫議員が影響力を行使して反対運動を潰し、表向きは「国防上必要」と言うが実は彼の親族が経営する建設会社が、防衛医大の巨大施設を建設する事業にちゃっかり参入し、利権目当てだったと批判されたのだった。


 あの界隈には、こうした背景と経緯がある。

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