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橋田寿賀子の死と権勢に媚びるマスコミ人たち

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2021年8月7日
  • 読了時間: 3分

 先日、死去した脚本家の橋田壽賀子は、かつてNHKの連続ドラマで自伝に基づく物語を書いたが、その内容に主演の俳優が不満を持ち途中で降板したため、内容の変更を強いられたうえ、これが騒ぎになると学歴詐称など無関係なことまでマスコミに取り上げられて散々な目に遭った、ということがあった。

 当時、これに対して野次馬が勝手なことを言っているのが興味深かった。



 特に、同業者の市川森一は醜かった。

この話題を取り上げたワイドショーで、出演者たちが、脚本家と出演者で齟齬があった場合、製作者が間で調整するものなのに、NHKのプロデューサーは何をしていたのかと指摘していたけれど、これに対して同席していた市川森一は「そんな批判をしてはいけない。プロデューサーの仕事は大変なのだから」と擁護した。

 だいたい、歌舞伎でも出演者などが揉めたら番頭が出て仲裁するものだし、映画やテレビでもプロデューサーは同じように調整役をするものである。なのに、市川森一はNHKのプロデューサーが批判されていると慌てて免罪し、その態度は見るからに露骨な媚びだった。

 かつて市川森一と何度も組んだ監督は、もともと市川森一は上を見て迎合する人であり、それがひどくなったので付き合いきれなくなったと言っていた。



 また、テレビの「評論家」塩田丸男の人権侵害発言はひどすぎた。

 もと読売新聞の塩田丸男はワイドショーで、主演者がドラマの内容に不満を持った原因は、主演者が在日外国人の家系だからだという噂を取り上げて、その出自を勝手にテレビの電波に乗せて放言してしまった。

 これに対する猛抗議がテレビ局に来て、塩田丸男は降板のうえマスコミ引退となった。もともと塩田丸男は権力に媚びて弱い者いじめが商売のネタであった。

この番組では、前にも、公共の場でホームレスのダンボールハウスが暴力的に強制排除されていることを報じたさい、他の出演者たちが気の毒だと同情しているのに、塩田丸男は「強制排除して当たり前だ。同情や抗議している人たちだって、自分の家の敷地にホームレスがダンボールの家を作ったら迷惑だろう」と言い放った。私有地ではなく公共の場であり、そこにしか居場所が無い人たちということを無視している。

なんと冷酷残忍な老人かと思った人は多く、そのうえで抗議があったから番組担当者も勿怪の幸いで切り捨てたのではないかと当時よく言われていたものだ。



 その前にも別の番組で、八月十五日の話題のさい塩田丸男は「閣僚が靖国神社に参拝していいじゃないか。どこの国でも、その国で一番の宗教があるのだから。アメリカだってキリスト教が一番の宗教だから『聖書に誓って』と言うのだ」と、ひどいデタラメを言い放った。

 こんなこと説明するまでもないが、国教が決まっているならともかく、そうではないから宗教に序列を付けてはいけないし、少数派が迫害されてはいけないから政教分離と定められているのだ。それにアメリカだって「良心に誓って」ということであり、それがキリスト教徒の場合には拠り所として聖書の前で宣誓するのだ。

いくら自民党に媚びるにしても無茶苦茶で、こんなのが「評論家」としてテレビに出ていて、たくさんギャラをもらっていた。おかげで2lDKの公団住宅に妻子と住んでいたけど世田谷区の高級住宅街にマイホームを建てたと同番組内で自慢までしていたから、一緒に出ていたテレビ朝日の吉沢アナウンサーに揶揄われていた。

 この段階で、テレビ局に猛抗議しておくべきだった。それをしなかったから芸能人までが差別被害に遭ってしまったのだ。


 そうしてみると、今はマスコミが昔よりダメになったけれど、その代わりSNSで問題を発信できるようになったから、それは良いのかもしれない。

もちろんSNSにも権力に金で雇われた工作があるけれど、それを贔屓するツイッター社に抗議などのカウンター運動もある。

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