映画『ショア』と反ナチのタカ派
- 井上靜

- 2022年2月17日
- 読了時間: 2分
今さらだが『ショア』という映画について。
もともと大虐殺を「ホロコースト」と呼ぶことには不適切さの指摘があった。それで「ショア」という場合がある。

この映画のランズマン監督は『シンドラーのリスト』を御涙頂戴だと批判していた。
このハリウッド映画は、スピルバーグ監督の賞狙いだと言われた。アクションやSFでヒットしたあとシリアスもので賞を狙い『カラーパープル』を撮ったものの10部門くらいアカデミー賞の候補になったのに受賞ナシだった。それで「ユダヤ人のたまり場」といわるハリウッドだから今度こそという製作動機だったのではないかという見方もあった。これはオスギも言っていた。しかし真面目な動機であったことはランズマンも認めていた。
映画の最後で主人公をイスラエルは正義の人と認定したと説明される。
スピルバーグ監督の親イスラエルの表明であると言うランズマン監督こそ親イスラエルそれも熱烈なのだが、自分はシオニストだと思われている、って言っていたが違うのだろうか。
またハリウッドのリベラル派たちも、ナチスを批判しながら国際問題では親イスラエルでタカ派になるという現実は既に日本の映画評論家でも山田和夫氏などは指摘していたが、それなのにリベラルだから正義だと単純に鵜呑みにして疑問を抱かない人が、日本では映画ファンだけでなく映画解説者の町山智浩氏まで、またジャーナリストにもいるので、自分の頭で判断できない人がいかに多いかということだ。



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