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宗教ではなくオカルトだから統一教会ではなく統一協会

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2022年7月24日
  • 読了時間: 3分

 共産党が「旧統一協会問題追及チーム」を立ち上げた。

 これは安倍元首相殺害事件に関連して、偽装のためとしか考えられない名称の変更が認可された疑惑などを問題にしているわけだが、そのさいの横断幕に対して「誤字」と突っ込んでしまった人たちがいた。「教会」なのに「協会」になっているというのだ。

 そんなことを言っても「世界基督教統一神霊協会」の略だから「統一協会」である。ワープロの候補も、そう出てくる。


 おそらく「基督教」と付くから「教会」と思ってしまうのだろう。

 しかし基督教会という意味は名称を見ての通り含まれておらず、「協会」は「神霊」に係っている。つまり宗教ではないのだ。

 これについて共産党も、本来の正式名称であるうえ宗教団体ではないという意味があると説明しおり、宗教を偽装した悪質な金集めをする団体という批判をこめているようだ。しかも、そのように外部から批判的に言うだけでなく、名称の意味からして宗教ではなくて、そんな名称にしていたということは、宗教ではない自覚があったのだ。


 「神霊」あるいは「心霊」と名称についた他にも団体はある。

 これらは、宗教のようだが宗教ではない。まず、宗教団体の形式をとっているけれど実質が厳密な宗教とは違う団体がある。統一協会が、そうだ。

 また、傍から見ると宗教としか思えない活動をしていても宗教法人ではなく財団法人など別の形式をとっている団体があり、こちらは何の活動をしているかというと、スピリチュアリズムやオカルティズムの研究をしていて、超常現象を究明する科学だと主張している。


 ちなみに、心霊現象や神秘主義を科学的に究明することは、よくハリウッド映画に出てくる。

 その中には日本でもヒットした映画があるから、知っている人も多い。例えば『ヘルハウス』『ポルターガイスト』といった怖い話から『ゴーストバスターズ』のように笑いをとる話まであって、幽霊を機械によって観測したり退治したりする。

 また、ハリウッドスターのシャーリー=マクレーンが凝っていたことでも有名である。神秘体験を綴った『アウト・オン・ア・リム』はベストセラーとなって邦訳も出ているし、自演の映画化もあって、昔いっぱいあったレンタルビデオ店は常備されていたものだ。それくらい話題だった。


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 そして宗教のようでいて違う団体が「霊感商法」をやらかす。

 その代表格が統一協会だし、オウム真理教も神秘主義を科学的に解明して再現できると偽装して営利を追及し、営利団体ではない宗教法人の形だから税制の優遇を受けていた。これと同じことをしている宗教団体が色々とある。

 ただ、統一協会は名称の意味から堂々とスピリチュアリズムやオカルティズムであると名乗っていた。ここで宗教じゃないのに宗教団体の形をとっているから怪しいと気づかないといけないのだが、気づかないで入信してしまった人がいることはもちろんのこと、批判している側の人たちでさえ多くは気づいていないのだ。

 それだけ、日本では宗教と心霊・神霊の区別があやふやで、今も日本人はオカルト好きということである。だから統一協会から金を取られる人たちの圧倒的多数は日本人なのだ。

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