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国営カジノから偽札を奪った義賊ルパン三世

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年5月5日
  • 読了時間: 2分

 維新こと大阪ヤクザ党がカジノにこだわっている。

 これで思い出すのは『カリオストロの城』でのルパン三世の冒頭である。アヴァンタイトルで、ルパン三世が相棒と一緒にカジノから大金を盗む。


 この映画の終盤でルパン三世が峰不二子に「お友達になりたいわぁ」と言う。

 ほんらいは「お友だちになろう」だったが、おそらく山田康雄のアドリブだったのだろうと言われる。かつて金鳥の清掃用品のCMで園佳也子が言い、流行語だった。

 これとは別に気になるのは、ルパンは最初の場面で強奪したけど偽札と気づき捨てたはずなのに、最後に偽札の原版を峰不二子がどさくさに紛れて持ち出したと知り媚びるから、整合性を欠いた言動である。クラリス姫と別れて欲求不満からスケベ心が起きたのか、まだ本気で不二子が好きなのか。


 公開当時プログラムで宮崎監督は、貨幣の価値なんて国家権力の威信に過ぎないと説いていた。

 だから発端は偽札の謎だったけれど、アウトローのルパンとしては物語途中から偽札の追及を銭形警部に任せて姫の救出に命懸けとなる。これがディズニーなら城に嫁いで玉の輿ハッピーエンドだが、そういうのが宮崎駿は嫌いで「白雪姫なんてアホ娘」と言っていた。


 最初、相棒の次元大介が「国営カジノの大金庫からかっぱらった」と言っていた。

 ところがそれは偽札だったので、胴元の国を困らせてやることにならない。ルパン三世としては金が欲しいというより義賊になりたかったのだ。だから偽札と気づいてルパン三世は「捨てちまおう」と。


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 つまり自分が偽札を作る側なら良いことになる。それで偽札の原版を持ち出した不二子に「お友達になりたいわぁ」なのだ。


 公営の賭博場で泥棒するのは義賊である。

 だからカジノに拘るだけでも維新は大阪ヤクザ党なのだ。他にもヤクザ気質は色々と発揮しているが。

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