top of page
  • 執筆者の写真井上靜

冷戦時代が統一協会を正当化したのではない

更新日:2023年11月10日

 統一協会の悪事は昔から知られていた。

 だから、みんなが知らなかったので統一協会はヤリタイ放題できたのではなく、統一協会のしていることは正義であるとの認識が日本では一般的だった。それが悪いことだと批判しているのは共産党など一部の反社会的勢力・少数発狂集団であるとされていた。

 それが今では、逆に統一協会が反社会的勢力だと批判されている。なぜか。


 かつては「冷戦時代」だったので統一協会が正義だったのだ。

 そこで日本も「西側」「資本主義」の「自由陣営」だから、反共のため手段を択ばず、その最たる団体が統一協会であり、批判している共産党などは「ソ連の手先」であり、霊感商法を告発した朝日新聞なども同様で、その阪神支局が襲撃されて記者が殺傷されたのはテロではなく、正義のための資金を集めるのに最も頑張っている団体へ妨害をしたことに対する神の鉄槌であったのだ。

 しかし冷戦時代は終わった。



 すると統一協会の虚構が暴かれはじめた。

 その、詐欺と強盗が合わさったような金集め手法とともに、団体の幹部たちが私腹を肥やしている実態も明らかとなって、開祖など米国で刑務所に入れられていた。これは、この団体が用済みになって見捨てられただけだったのかというと、そうではない。

 だから統一協会は同じように活動しつづけて、自民党を中心にして政界と密接な関係をつづけていたし、そのために相変わらずの強引な集金をしていた。こうなると冷戦なんて実は何の関係なかったということになる。


 つまり逆だったのだ。

 冷戦が統一協会を正当化したのではなく、宗教まで利用しての、なりふり構わず金だという社会の仕組みを正当化するために、冷戦という虚構が作られたのだ。宗教はネタの一部でしかなく、だから同時に様々な非常識が「冷戦」によって正当化された。なにより軍拡がそれだし、貧富の格差その他が反共のためだと正当化され、そこまでやるために「冷戦」という虚構の図式が創造・構築されたのだ。

 よく、我々が認識している世界は、学校教育やマスメディアによって擦り込まれて現実だと思い込まされている虚構だと言われているが、その一が冷戦だったのだ。

 これを統一協会という存在が見せつけてくれたのだ。

閲覧数:20回0件のコメント

関連記事

すべて表示
bottom of page