儲かってないと支払わない
- 井上靜
- 2月19日
- 読了時間: 2分
出版業界には前近代的な風潮がまだある。
ということを、ある物書きの人がSNSで述べていた。これは予め料金の話をしないということだった。このため、写真やデータ原稿を渡すときには、こっちから「ギャラもらえますよね?」と念押しせねばならない。そうしないと支払い無い。
だから、自分が誰かに依頼するときは必ず先に金の話をするというわけだ。
しかし何十年も前から料金の話をする出版社はある。
特に業界紙誌など、何字詰め原稿用紙一枚何円と先に言ってくる。それが今でも料金の話をしないというのは、最初からチョロマカシしてやろうという悪意ではないか。
そして、そんなことばかりしている所は、誰に対しても同じ対応である。そんなことをするのは醜いことだと解らないはずがないのにやるのは、貧すれば鈍するという状態だからだ。
要するに儲かってないからだろう。
これについて経験則からすると、儲かってない出版社は、支払うと確約していても払わないものだ。口約束の場合はもちろん契約書を作成していても払わないことがある。いくら言っても逃げやシカトである。
それなら訴訟を起こすことになるが、こういう不誠実をやらかし平気でいる所は「すっからかん」とか「逆さにして振っても鼻血すらでない」状態であることが裁判所で判明する。
これが儲かっている出版社なら、とくに大手は、言わなくても支払ってくる。

テレビの製作会社は遥かに払いが良い。
チョットの談話なのでと遠慮していても、出版社とは雲泥の差の額を気前よく振り込んでくる。ただしNHKは安いし、ひどいとNHKと文字が入った鉛筆を記念に渡すだけとか、ひどいケチぶりで、これは「出してやったんだ」ということだから。これを露骨に言うなど横柄な態度である。
また今話題のフジテレビは、出演者がベテランだと女子アナを性暴力接待にあてがうけれど、新人には「また出してやるよ」と偉そうに言うことで昔から知られている。出演者からも駐車場の料金を取るなどセコイことをしていることも、何十年も前に出版された告発本に載っていた。
そういう横暴はあるが、下請けの製作会社は気前よく支払う。
だから相手の誠実さより懐具合の方を判断材料とするべきである。
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