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なぜ拉致事件は起きて、ちゃんと解決しないのか

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2021年3月28日
  • 読了時間: 4分

更新日:2021年6月23日

 そもそも日本でいう「拉致事件」は、七十年代、冷戦を背景に起きていた。

 例えば北から南へ偵察しに行くため日本人に成りすまそうとして、いなくなってもすぐには騒ぎにならなそうな人に、貿易の仕事で外国に行こうなどと声をかけて連れ去る。その間に入れ替わったものの怪しまれて捕まった工作員がいた。

 ところが、姿を消した人がいると騒ぎになることが何度も起きている。これには色々な説があり、大丈夫だと思ったら見込み違いで騒ぎになってしまったのではとか、原子力発電所の職員ではないかと思われて情報を得ようと誘拐したのだろうとか、憶測が出ている。


 しかし、拉致について悲劇的で不気味な印象を持つ人が多いのは、女性の被害者が目立つからだ。なぜ女性がさらわれたのか。

 それは日本人が関与しているからだ。前から知っていたのに黙っていたという日本人が被害者の家族に謝罪したり、警察が証拠を疎明資料として添付したうえで逮捕状を請求したから裁判所が認めたり、ということがあった。だから確実性が高いといえた。


 この逮捕状の被疑者とは、かつてハイジャック事件を起こして渡った「赤軍派」を名乗る「極左過激派」たちだった。

 そんな彼らを朝鮮の共和国の当局は、いちおう政治亡命者であるから保護はしたが、正直とても迷惑だったらしい。勝手に押しかけて来られても困るし、役立たずの御荷物だったから。

 また、事件の当時は若い男ばかりだったが、その後いい歳をしたオッサンになってもみんな独身で、結婚したくてもできなかったとインタビューで言っていた。外国人それも逃亡犯の過激派では女性から「ドン退き」されても当然だろう。

 これだからハイジャック犯たちは居心地が悪く、日本に帰りたいと言い出した。ハイジャック事件を罪に問わないで欲しいなどと図々しいことまで言った。なかには一人で日本に密かに帰り正体が判ってしまい逮捕された者もいる。



 こうした経緯の中で、外国旅行している日本人に正体を隠して声をかけたり、日本に侵入したり、の事件が起きている。これは仲間を増やすために引き込もうとしたようでいて、実は女が欲しかったからではないか。

 それで日本の警察は、ハイジャック犯たちの逮捕状を取った。外国にいるから逮捕できないが、そこまで捜査が進んだことを示すためだったのだろう。

 すると、逮捕状のことを知ったハイジャック犯たちは、不愉快だと言い出したうえ精神的苦痛を受けたから慰謝料を払えという訴訟を日本の裁判所に起こしたのだ。まさに「盗人猛々しい」が、外国にいながら日本の裁判所に訴えることが出来たのは、日本にいる「赤軍派」などの「極左過激派」に参加していた同世代の男たちが代理をしたからだった。暴力学生として過激派で熱心に活動していたため連続爆弾事件への関与を疑われ逮捕された男が中心で、だいたい年齢が六十代半ばの人たち。いわゆる学生運動・過激派の世代である。


 こんな裁判は、法的に無理であるし、市民から共感を受けるどころか反発や嫌悪をされるだけではないか。

 そうマスメディアに質問されると、そんなことは無いと彼らは言う。市民運動団体・人権擁護運動団体の人たちが支援してくれていると、あからさまな嘘を繰り返した。本当は反対されていた。それを押し切り、批判する人たち及び批判しそうな人たちに嫌がらせを執拗に繰り返したのだ。

 しかも、市民運動団体・人権擁護運動団体の人たちから共感されているように偽装するためだけで割り込んでいるから、真面目に真摯な運動をしている人たちを揶揄したり嘲笑したりの悪ふざけばかりしていた。

 ところが、嫌がらせ悪ふざけの被害に遭った人や、嫌がらせ悪ふざけを批判した人が、排除されてしまう。

 そんなことになるのは、過激派世代の老人と気が合う人がやっている下品な団体であるからの場合もあるし、嫌な奴らを排除するのが困難なので真面目な人たちに泣き寝入りしてもらおうという情けない団体だからの場合もある。どちらにしても、これでは運動など上手くいかないに決まっている。

 これとは逆というかの立ち位置の拉致被害者「家族会」では、あの蓮池の兄さんが排除されてしまっている。周知のように、副会長だったが、政府の不熱心を批判したら、勝手に退会を発表された。


 このように、拉致事件の不可解な部分は、世界情勢や外交問題とは直接の関係がない。

 そして、なかなか解決しないのは、もちろん米国が横から口出すとかの影響もあるが、そもそも日本では「右」でも「左」でも不真面目極まる人たちが幅を利かせているせいなのだ。いくら政府を批判しても「この程度の国民だから、この程度の政府になる」という昔からある格言の通りだ。



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