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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 1月18日
  • 読了時間: 2分

 フジテレビが記者会見で馴れ合い。

 今、問題となっているフジテレビは、記者会見で記者会所属の記者だけにして他は締め出すという。会場の場が狭いからだという無茶苦茶な話で、それなら広い会場に変えるか抽選にでもするものだ。それを記者会所属だけというのは馴れ合いのためとしか言いようが無い。

 しょせんはフジサンケイということかもしれない。


 しかし馴れ合いということは他のメディアも同罪である。

 こんなことに対しては、出席できなかった人たちは猛抗議し、出席させてもらえる人たちも一緒に抗議するものだろう。そして妥協点が全くなければ皆でボイコットしてもいいはずだ。

 どうして、それをしないのか。それはマスメディアに勤務している人たちが特権階級意識だからだ。やはり、大手の会社に勤務しているからこそ特別に情報源に接することができると思っているのだ。


 つまり特権に酔いしれているのだ。

 そんなことで得られた情報に、大した意義はないはずなのだが、そこまでの問題意識は持っていまい。個人的に情報源に迫ったとでもいうならともかく、大手メディア企業に在籍しているから馴れ合いの中に参加できて話を聴くことができるというのでは、もはや取材したことにならないし、そんなことばかりしているのでは記者ではない。

 


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 フジテレビよ恥を知れと言った人がいる。

 他のメディアも同罪だが、それにしてもフジテレビのやっていることは露骨である。かなり昔から言われてはいた。他のテレビも似たようなものだが、そこでもフジテレビの閉鎖性は他よりひどいということを。

 それに、テレビの報道など報道とは言えないと昔から指摘されてもいたが、その中でも特にフジテレビは、考えずに見ていても他と違って報道らしさが皆無だと言われていた。ただ、担当者にもよると言われていて、それはかつて自分でも取材を受けたさい個人差の大きさを直接に見ている。

 それが続いて、ついに綻びとか漏れとかの状態になり、いまさら慌てているのが、この状態ではないだろうか。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 1月17日
  • 読了時間: 3分

 高校生の時に後悔したことがある。

 なんで、ここの高校は建物が子汚いのかと思ったら、掃除の仕方が無茶苦茶だからだった。例えばどこの学校でも一学期に一度は床にワックスをかけるが、この高校では床の材質に合わない間違った種類のワックスを使用していて、しかもきちんと掃除せずワックスぶちまけるようにするから汚れや塵が染み込んでしまうし、艶出しの乾拭きもしない。

 これでは掃除するほど汚くなる。やる気がしなくなる。こんなバカなことしている高校は少なくとも地元にある他の学校には無いだろうし、全国的にも珍しいはずだ。小学校でも中学校でも、正しいやり方をしていた。


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 これを担任教師に言ったら、なんと言われたか。

 「文句を言わずに、言われたことだけ言われたとおりにすればいいの」

 これは文句ではない。この学校だけが間違ったことをしているということだ。私立校なら勝手だが、公立校の建物は自治体の財産であるから、それを損ねることをしてはいけないはずだ。

 他の生徒が言うには、その担任教師の古文担当の中年の男は、前にいた学校が凄い山の中の田舎だから、今どきこんな建物があるものかという学校でワックスなんて想像を絶するという。だから、やり方が間違っていると言われても意味が解らないのだ。


 それも、そうかもしれない。

 しかし、言われたことだけ言われたとおりにしろというのは、間違っていても唯々諾々と従うものだという意味であり、他のことでも同じ発想で語っていた。

 「お言葉ですが、それでは奴隷がロボットになれということです」

 そう言った人がいるけれど、その教師は奴隷とかロボットとか言葉が悪いだけで、そうなれというのは全く正しいと、何かにつけて言っていた。

 そういう価値観の人は、そう珍しくはない。これで諦めたことを後悔している。


 それなら校長先生に意見を訊きに行くべきだった。

 そんな教育方針なのか。そんなのはこの学校だけでないか。そのため公的な財産を損なっても良いのか。間違ったことをして恥ずかしくないのか。

 この時の校長は、堅物っぽいけれど進歩的な言質もある人だった。だから話せば解る可能性があった。少なくとも担任教師のような無茶苦茶は言わなかっただろう。あの当時、ある教師が女子生徒に怒って小突いたら、彼女は泣き出して教室を出ていき、校長室に行って「校長先生、○○先生がぶった」と訴えて○○先生が慌てたことがあったけれど、これよりは高い水準の話になるはずだ。

 まったく話にならないなら、そこで諦めず他に話を聴いてもらうのは普通のことである。それなのに担任教師の酷い反応に驚いて暗鬱になってしまい諦めたのは間違っていた。これを大いに後悔している。

 だから、他のことでも、駄目なら他の人それも影響力のある人に話を聴いてもらう、という原則を忘れないようにしたい。


  

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 1月16日
  • 読了時間: 2分

 タレント学者の三浦瑠麗の元夫に実刑判決と報じられた。

 これは他所様の金を自分が経営する会社に入れてしまったという犯罪だが、そのさい妻がマスメディアに出ていることを信用づくりに利用していたから、単に妻がマスメディアに出ているというだけのことではなく関係があるはずだと逮捕当時に言われていたからだ。

 それで、後に離婚はしたが、裁判の報道で「元夫」と言われた。これは約四億円と額が大きかった。


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 会社と四億円で連想させられたのが殖産住宅事件だった。

 あれは1970年代のこと。殖産住宅で贈収賄や使途不明金の事件があり、この会社の創業者で会長をしていた東郷民安という人は巨額の脱税で執行猶予つきの有罪判決を言い渡されたが、罰金の約四億円を払えず労役になり収監された。同じ約四億円でも今より大きいから、いくら三浦瑠麗の元夫の会社とは比較にならない大企業の重役でも、無理というものだったらしい。

 そのあと東郷民安は癌の治療のため病院に移された。このさい告白を発表している。


 その告白の一部が驚かれた。

 もとは、中曾根康弘の選挙資金を作るためだった。これは裁判でも言っていた。東郷民安は中曾根康弘と高校の同級生だった。大学も、学部は違うが同じ東京大学だった。それで東郷は、無二の親友である中曾根のため、自民党の総裁選挙に立候補する資金を作ろうとした。

 ところが、当時の自民党ではマスコミが「角福戦争」と呼んだほど熾烈な勢力争いを田中角栄と福田赳夫が繰り広げていた。そこで他の者は勝ち目が無いので、中曽根は田中角栄と取引した。自分と仲間たちは田中に投票するから、将来は田中が中曾根を支援すると取り決めた。

 これで選挙資金は無用となっていたから、中曽根は東郷の言うことを否定した。


 後に中曾根は総理大臣になった。

 田中一派の支援を受けて。だから田中派が大量に入閣して「田中曾根内閣」と皮肉られた。それでも念願叶ったわけで、この一方で親友だった東郷は悲惨な状態に陥り、「中曾根くん卑怯じゃないか。親友だと思ってやったことなのに」と恨みつらみを語っていた。

 他にも中曾根という人は逮捕されても当然の疑獄で取り巻きが悲惨なことになり自分は逃げ御失せているから、出世のためにはなりふり構わずだけど狡賢くもあったということだ。

 そんな人を友達だと思ってしまったのが間違いということ。その後も殖産住宅は続いていたが、経営破綻で今は無くなった。


 取るに足らない三浦瑠麗の元夫のことから、外れた単なる連想をしたのだった。


 

 
 
 
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