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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 1月15日
  • 読了時間: 3分

 今は亡き山本コータローは選挙に出たことがあった。

 それは彼が病死するよりずっと前のことで、彼はシンガーソングライターだがタレントとしてよくテレビに出ていたのに急に出演が無くなって、その直後に選挙に出たのだった。このため、山本コータローはテレビから干されたのだろうと言われていた。

 そして、彼が元々から関心があった環境保護と女性の社会的平等権を訴えの中心に据えた団体を作り選挙に出たが、当選者を出すことはできなかった。


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 山本コータローとテレビで組んでいたのが田中康夫だった。

 この二人は同じ大学を卒業しているので話が合うような印象だった。そして田中康夫も選挙に出た。こちらは当選できたが、その後は御粗末だった。上手くいかないというより、もともと田中康夫には政治に見識も意欲も無かったのだろうと指摘がされていた。これは彼が新しいことを試みているようでいて実は全く無策だったからだ。

 そして、田中康夫は小説家として一発屋だったから、それで政界入りしただけ、どうせそんなことだったのだろう、と言われていた。


 もう一人の山本といえば太郎である。

 ただ、山本という姓は非常に多く、これより確実に多いのは佐藤・鈴木くらいではないか。だから同じ姓で名にも共通する部分があるといっても、とくに意味はない。

 また、山本コータローはフォークソングが流行っていた時にヒット曲または名曲と言われる歌があり、その上でテレビタレントをしていたし、社会派の発言をすることもしばしばだったのに対し、山本太郎はお笑い芸人ふうのテレビタレントから普通の俳優もするようになったが、演技は下手くそと言われてばかりで、特に社会派の発言は無かった。それが原発事故があったら、原発に反対したら芸能人は干されてしまうけれど、自分は芸能人をやめても原発に反対すると言い出した。かなり唐突であった。

 こうなると、山本太郎は芸能人として限界を悟ったから方針転換したのだろうと言われていたれど、その通りかもしれないと思ってしまう。


 山本太郎は立憲党の支持者から嫌われていた。

 それが最近では共産党の支持者から非難されるようになった。立憲党は自民党の亜流だから相容れないのも当然だが、共産党の方面から嫌われるようになったのは、山本太郎一派による共産党に対する中傷誹謗がひどすぎので我慢できないと言われてのことだ。

 それとは別に、山本太郎一派は経済について付け焼き刃で語るから、基礎ができおらず無知が丸見えである。これは前にここでも具体的に指摘したことがある。

 こうなると、芸能人として先が見えてしまったから、その知名度がまだあるうちに、これを利用して政界入りしようと計算したと看做される。これは初期から言われていたことだが、最近の山本太郎一派と他の野党との軋轢がひどいので、なおさら危惧されるのだ。

 

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 1月12日
  • 読了時間: 2分

 「中居くんが一番すき」

 と言っていた女性がいた。木村拓哉などより真面目そうだからと言う。しかし、中居くん今では性暴力で芸能人生命の危機だし、その前から、例えばテレビで宮沢りえと共演したさい、中居正広が彼女に嫌らしく触ろうとしているのを見かねた木村拓哉が阻止しているのを多くの人が見ていた。

 どういう観察眼を持つと中居くんが一番すきと言うのか不可解だった。


 中居正広は性暴力の被害者と示談したから芸能活動できると言いたげだ。

 それで非難されている。あくまで示談とは被害について話し合い解決したことであって、やったことが悪くなかったのとは違う。ここには、芸能人が立場を利用して性暴力をふるっても普通のことだという感覚がある。

 だから、中居正広だけでなく松本人志も同じことをしているし、中居正広の育ての親が酷かったことは語り草である。他にも裏方の立場で地位を濫用している者がいるのは当たり前の世界だ。

 

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 これは芸能だから目立ちやすいだけで他の分野にもある。

 もともと、衣食住が満たされただけでなく、過剰に財力を得て、名誉と地位と権力を持て余したら、それを用いて劣勢に立つ人を性的虐待などで弄び優越感を味わおうというのは、ごく自然に発生する劣情だから、そんなことをしないように道徳を説いたり、やらかしたら刑罰と社会的制裁を加えたり、などするより前に、社会から支配と被支配の関係を無くすことだ。

 なぜか、こうした社会的力関係それ自体の存在からして不健全であることを理解できない人が多すぎる。


 それが当たり前だと言う人がいるものだ。

 そうやって自分だってここまでやってきたと言う。そんなことしてはいけないのだから、自慢したり誇ったりしてはいけない。

 そんな自慢したり誇ったりする人は、努力したのでも成功したのでもないから、軽蔑されるべきなのだ。

  

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 1月10日
  • 読了時間: 3分

更新日:1月10日

 中山美穂は楽譜を自分で読み唄っていた。

 これは昨年、中山美穂の死から思い出して話題に取り上げていた。中山美穂は俳優としてテレビドラマに出演する一方で歌手としてヒット曲を出し「みぽりん」の愛称でアイドルとして人気だった。しかし歌唱はしっかりしていて、自分で楽譜を読んで唄っていた。アイドルは楽譜を読めず他人に唄ってもらい憶えることが普通なくらいなのに。

 この話にショックを受けていた女の子がいた話もしていた。その続きである。


 彼女は中山美穂に憧れて芸能を志向していた。

 しかし、アイドルなら楽譜を読めなくて良いと甘く考えていたから、ヒット曲を次々と出している憧れの中山美穂が、その歌を自分で楽譜を読んでいると知って衝撃だった。

 また、彼女には兄がいるけれど、兄は楽譜の読み書きが出来る。これは自分でバイトして楽器を買ったり音楽教室に通ったりしていたからだ。プロになりたいとまでは思ってなくても、好きなことはそれ相当にできるようになろうと努力したのだった。そういうことを一切しない妹だった。


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 大学進学でも同じだった。

 彼女は受験勉強を全然やらないから、大学進学できないに決まっていた。高校を卒業したら会社に就職したが、二ヶ月か三ヶ月で辞めてしまう。彼女の兄は家庭の条件が悪い中で頑張って大学進学すると、苦学していた。それを妹はバカにしていた。そんなことしなくても、自分は「お水」でもやれば学費なんて簡単に稼げると威張って言う。仮にそうだとしても他人の悪口を言うものではないし、水商売は客にも同僚にも気を遣う世界であるから、甘く見ている。実際に、やろうとしたけれど直ぐにクビになった。なにより仮に水商売で稼げたとしても、受験勉強しないのでは大学に入れない。

 そして、いわゆるフリーターになって臨時雇いを点々と繰り返すが、この時に同じ高校の女子が正社員として働きながら通信制で単位をとり卒業したので、真似してやってはみたが一単位も取得できず辞めているし、他の女子で高校まで成績が良かったのに大学は不本意な所にしか入れなかった人がいて、それを嘲っていたけれど、この人が大学卒業し就職して苦労しながらも数年後には責任ある仕事を任せられるようになったら、もう嘲ることはできなかった。

 そして兄が大卒になっていることを「いいなあ」と唇を歪めて言っていた。


 これは母親が原因である。

 とてもじゃないがアイドルも水商売も無理なのに、自信過剰に仕向けてしまっていた。どういうわけか、自分の娘を過大評価する母親がいるもので、どう見ても月並みなのに絶世の美女のように娘を見ているし、そうしたければ仕方ないが、誰でも普通にしている努力をさせないというのは、どういうことか。多分、自分がそうだったか、そうであったと勘違いしているか、なのであろう。


 その後、それぞれ独立した。

 すると、家賃を滞納したという苦情の電話が、複数の大家から、つまり引越すたびに、兄にかかってくる。勤務先に問い合わたら、とうに在籍しておらず困ったということだった。仕事が長続きせず、兄の電話番号は、勝手に連絡先にしていたということだ。

 それで電話番号を変えて、一切の連絡を絶ったという。母親のせいだが、すでに年齢から自己責任であるから。 


 
 
 
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