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​炬火 Die Fackel 

 山下達郎が浜田省吾について本音を語った。

 そういう動画サイトの投稿に絡んで、ある音楽愛好家が述べていた。浜田省吾は山下達郎のようにジャニーズ事務所に媚び売ることはしていない、と。

 山下達郎は、あれだけ性暴力が問題になっても商売優先で、ジャニーズ事務所を批判した仕事仲間を追放したり、そういうことする自分のイメージが損なわれたという人には自分の音楽を聴いてもらわなくて結構だと居直っていた。


 もとは山下達郎の社会派っぽい歌がきっかけだった。

 山下達郎には社会派っぽい歌詞の歌があるけれど、それは社会で起きていることに対して対岸の火事として見ており、自分には無関係という姿勢で貫かれている。これには説得力が乏しく、要するに山下達郎には誠実さが無い。

 そういう話が基だった。


 この誠実さの点で浜田省吾は違う。

 彼は自分のビジネスのみならずチャリティープロジェクトも継続的であり、なにより観客のイメージを損なわないよう努めている。つまり山下達郎とは誠実さが大違いである。

 これと直接の関係はないが、ジャニーズ事務所の問題と浜田省吾が少しからむ話が、かつてあった。


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 浜田省吾は田原俊彦と対談したことがあった。

 ある雑誌上でのことだった。ロック歌手の浜田省吾が、大学生の時にやっていたバンド活動の話をしたところ、これに対して田原俊彦は、母子家庭で生活が厳しく大学進学など無理で、大学に行くなんて考えることすら出来なかったくらいだから、それでアイドル歌手になった、と言った。

 その後、田原俊彦の全裸写真が流出して週刊誌に修正を入れた形で掲載され騒ぎになった。田原俊彦が全裸で仰向けになっていて、その様子は無理やり服を脱がされてカメラを向けられたようにしか見えなかった。

 だから、昔から噂があったように、ジャニーズ事務所が貧困家庭出身の少年を食い物にしているというのは、やはり本当だったと言われた。

 この田原俊彦の話を、浜田省吾がどう受け止めたかは知らないが、言われるとおり山下達郎とは誠実さがまるで違っている。 

  

 

 

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 1月27日
  • 読了時間: 3分

更新日:1月27日

 フジテレビが経営で大打撃らしい。

 もとは芸能人の性暴力の問題だった。その前から芸能界の性暴力体質が露呈して海外メディアでも取り上げられるほど問題になっていたが、そこへ具体的にベテラン芸能人の名が挙がって週刊誌に騒がれた。

 ところが、そこへフジテレビの局員が関与していた疑惑があって、さらにフジテレビ内では芸能人やアナウンサーの女性に対する性暴力が常態化しているらしく、しかも女性を騙して取引関係のある人たちに襲わせることがシステムになっているも同然だったとまで言われた。

 この企業ぐるみの犯罪体質が、ここ数十年に確立していたらしいということで、スポンサーの企業が印象悪化を恐れてフジテレビから宣伝を引き上げ、すでに支払っていた料金の返還を求める動きまで出てきた。これでは経営破綻や倒産もありうると指摘されている。


 フジテレビ社員の子供が学校でいじめられる危惧もある。

 すでにいじめられているとも言われている。しかし、どうして親の勤務先が学校で知られているのか。親の仕事は、ただ「会社員」だけのはずだ。他は「公務員」とか「自営業」など、とにかく種類だけで具体名は言わないものだ。

 おそらく、子供自身が言ったのではないか。それも自慢して。ちょうど『ドラえもん』でスネ夫がやっているように、親がフジテレビに務めているからコネで芸能人にサインしてもらったとか言って。「SMAPのサインだぞ」「中居正広に会ったこともあるんだぜ」「パパはフジテレビに勤めているからね」

 こうなると、ほんらい親の勤務先で不祥事があろうと子供は関係ないけれど、自慢していたら、すかさずいじめられるネタになるだろう。


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 だからテレビ局はウザイ存在と言う人たちが昔から結構いる。

 そしてどの局も同じだと言われるが、しかしフジテレビの場合その特徴が嫌で、だから真っ先に潰れてくれたら嬉しいということになるのだ。ドラマとかアイドルとかフジテレビのやることに辟易してきたので。

 それらフジテレビがやってきたことは、強引な盛り上げ方であったが一応は成功したような部分があったので、他のテレビ局が影響されることがあり、それで増々の反感を買っていた。そこで大不祥事があってフジテレビ存続の危機とまでなったから、やっとフジテレビのしてきたことが終わってくれると、明らかに歓迎されている。


 ところで、性暴力の芸能人と関わった人たちの対応に空々しいと批判が出た。

 それは脚本家など仕事で関わった人たちのことで、性暴力の芸能人について「まさか、そんなことをする人だとは思わなかった」と言う。ほんとうだろうか、空々しい、とい

 そして、それを知っていたか否かとは別に、騒がれたらそんなふうに言い出す人たちは他のことでも、みんな小狡いことをしているという告発があったものだ。

 つまり、知らずに付き合っていたということにしたいらしいけれど、ある部分では同類項ということである。

 やはりハリウッド映画の有名な製作者が性暴力で刑務所に行ったが、そのさいも有名な俳優ら仕事で関わった人たちが「まさか、そんなことする人だとは思わなかった」と言っていた。そして、ほんとうかねと疑問を呈されていた。

 これはフジテレビの一件にも言えることだ。

 

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 1月23日
  • 読了時間: 2分

更新日:8月15日

 とうていアイドルになれない女の子の醜い話。

 これを前に話題にしていた。ここでいう醜いというのは精神的な問題である。もちろんアイドルになるにしては容姿からしてかなり厳しかった。それ以上に、憧れていた中山美穂が、ヒット作を唄うさい自分で楽譜を読んでのことだと知りショックを受けるなど、全体的に甘く考えていた。アイドルには楽譜が読めない人がよくいて、他人に唄ってもらい真似して唄うことがある。それで、アイドルなら楽譜が読めなくてもいいと思い込んでいた。

 しかし、歌唱がしっかりしていて何曲もヒットさせている歌手には、アイドルでも楽譜くらい読める人が昔からいたものだった。


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 その兄は楽譜が読めた。

 バイトして、楽器を買ったり音楽教室に通って勉強したりしたからだ。あくまで好きなことには詳しくなりたいという、当たり前のことだった。

 ところが、楽譜が読めなくてもいいと甘く考えていた妹は、兄のことを侮辱していた。どうせものにならないことをしていると言って。まったく努力しない自分を棚に上げて、というより正当化するために、口汚い罵りをしていた。

 

 好きなことをするだけでも努力が要ることは他にもある。

 そうすることで、ただ好きなことでも上手に出来るようになり、より楽しい。また、例えば受験勉強が優先になるなどして、いずれ辞めたとしても、後で友達から一緒にバンドやらないかとか手伝ってくれないかと誘われることがあるし、将来、自分の子供に教えてやることもできる。

 だから、それでプロになるとか、ものになるとか、そういうことでなくても、熱心にやることには相当の意義がある。


 そういうことが、どうして解らないのか。

 そして、やはり前に説明したが、兄は大学を出ていて、これもバイトしながら苦学してのことだったけれど、妹は受験勉強をまったくしないから入れないだけなのに、兄だけ大卒になっていると僻んでいた。

 これは親の躾が悪いからだけど、その親が言うには、生まれつきだから。自分の責任を認めたくないというだけでなく、どうも心の底から本気で、この娘を躾るなんて不可能だと思っているそうだ。よく漫画のネタに、親でもどうしようもない我儘な娘というのが出てくるけれど、あれは作り話のネタではなく実話に基づいている場合があるから、これもその一種なのだろう。 

 

 
 
 
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