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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2025年5月16日
  • 読了時間: 2分

 日本の公務員は労働者の権利が制限されている。

 労働三件すなわち「団結権」「団体交渉権」「団体行動権」のうち、日本の公務員には団体行動権が無い。

 特に、消防官・警察官・自衛官となると、三権の総てが認められていない。

 昔から、公務員から労働者としての権利を剥奪している制度は批判されてきたが、公益性が高いので認めないという理屈だった。ほんとうだろうか。


 実は、世界的には特殊である。

 そして、国連から是正の勧告を繰り返し受けている。それを日本が無視し続けるのはなぜか。公務員は「聖職者」だと自称して威張っていたいからだ。

 この一方で、聖職者だからサービス残業などさせられても文句を言うなということにもなる。

 こうして、腐敗堕落する。



 とくに警察が、昔から言われてきた。

 例えば、警察官は聖職者だからと、驕った態度で権力を乱用し、市民に対して暴虐をふるう警官がいる。これでは職場の綱紀が保てない。だから職場で上司が引率して風俗店に行ったり、勤務時間中に男性の警官と婦人警官が同伴喫茶店に入ったり、これでは「生殖者」だと皮肉されることが、昔から今で繰り返されている。

 この一方で、残業しても正当な給与が支払われず、警官が抗議すると、聖職者だから金の話をするなと言われる。


 警察の裏金づくりも、労働組合が無いことが原因だ。

 職場で団結できないから、不正な領収書に署名を拒否できない。個人で抵抗すると、昇進や昇給で報復される。あの、仕事熱心な警官が話題だった。仕事ぶりが良いのに、昇進試験に合格していても、裏金のための不正に協力を拒んだため上役から「いくら頑張っても無駄だよ、君はカラ領収書を書いてないから」と言われた話は有名である。

 これでは、警察組織の上層部が私腹を肥し、末端の警官はやる気を無くしてしまう。税金が盗まれて、治安が悪くなる。最悪だが、これで得をしている人たちが、公務員の権利を剥奪している。公益性とか聖職者とかいうのは嘘である。騙されてはいけない。

 

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2025年5月14日
  • 読了時間: 2分

更新日:2025年5月14日

 医師の投稿が「炎上」している。

 重度の障害児を抱えた親の人権を守るため、障害児の政策を充実させようというのではなく、障害児穂「安楽死」させらるようにしようと説いたのだ。

 これには障害児の親たちから抗議が寄せられ、また、これでは安楽死ではなく殺処分だという指摘がされた。


 この上松正和医師は政界入りしようとしたことがあった。

 それで選挙に国民民進党からの立候補歴があった。同党は、その玉木代表が、社会の負担を減らすために老人を減らそうと間引きのような発想で語って批判されたことがあった。

 そこで同医師は、候補者としての公約に安楽死を促進する研究をすることを掲げていた。

 これがこの党の体質だと言われた。そのうえで今回の発言である。


 安楽死といえばアメリカのケボーキアン医師が有名だ。

 安楽死で自殺幇助の罪に問われたので、安楽死のための自殺装置を考案したことで知られている。

 日本で有名なのは手塚治虫ののマンガ『ブラックジャック』に登場するドクターキリコが有名で、それを名乗り毒薬をインターネットで販売した者がいたことは話題になった。

 それより上松正和医師の発想は「尊厳死協会」の太田典礼医師に近い。ナチズムと共通する発想だから。

 



 それにしても上松正和医師は安楽死の意義を知らない。

 親を楽にするため障害児を殺害することを安楽死というのだから。ケボーキアン医師やドクターキリコだったら、そんなのは安楽死ではないと言うはずだ。

 そんな発想をする医師がいるということは、医学部では生命倫理を教育しているのだろうかと言っている人たちがいるけれど、もともと医学部にはナチズムに傾倒している医師がたくさんいるので、いまさら驚くには当たらない。ナチスを称えて国際学会から追放された美容外科チェーン店の院長のこともあったではないか。 

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2025年5月12日
  • 読了時間: 3分

更新日:2025年5月13日

 そもそも戸籍は無用という指摘がある。

 これは夫婦別姓の件もあって話題に出たのだろうが、そこで堀江貴文や橋下徹らが戸籍を無用だと説いたので、これに反発する人達が出ている。

 ところが、その反発の訳が奇妙である。戸籍がないと犯罪者が悦ぶとか犯罪防止できなくなるとか、刑事と戸籍が関わっているという意味のことを言っている。そんなことを言う人たちは、戸籍とは何かを知っているのだろうか。

 

 戸籍とは身分関係を公証するものである。

 もちろん、身分関係とは親子・兄弟姉妹・夫婦のことである。これを公に証明するものだから、それが刑法と関係するなら、子供が死刑なら親も死刑になるといった江戸時代の連座制である。そんなバカなことがあるわけないし、現代においてあってはならない。

 いったいどこから変な発想が湧いてくるのか。おそらく、そんなことを言っている人たちは、戸籍というものを知らないのだろう。


 戸籍があるのでやりにくい違法行為もある。

 その最たるのは重婚だろうが、戸籍制度がなくても結局は後から判る。そしてたまに揉め事になる。外国でやらかす森鷗外やピンカートンのような人は今もいるが、ちゃんと国際私法が結婚も規定しているので、戸籍制度の有無が特に影響することはない。

 そして、揉め事になるとしても、それは財産上の問題である。身分関係は扶養や相続があるから公証する必要が生じるので、つまるところ財産のことである。



 それで堀江や橋下らは、今はマイナンバーがあるから戸籍は無用と言ったのだ。

 もともとマイナンバーとは、国が国民の財産を監視するためのものである。そこで、脱税を防ぐためと言ってはいるが、それで防げる脱税の額より高額なマイナンバーの運用費という滑稽なことにもなっているなど問題がある。

 だから、戸籍とは何かを解っていれば、マイナンバーがあるのだから無用になったという指摘が当然に出てくることも容易に理解できる。

 なのに戸籍とは何かを知らない人たちが、知らないものを知らないがゆえに大層なものであると思い込んで、滑稽なことを言っているのだ。


 かつて戸籍を封建的で違憲だと最高裁判所まで訴えたことがある。

 その時、俗に言われているのと違い現実の制度として、あくまで戸籍とは身分関係を公証するものである、ということで上告を退けられた。

 しかし弁護士から、最高裁で弁論を開かれず門前払いとはいえ、そんな丁寧な対応を最高裁から本人訴訟でもらったのかと驚かれ、関心されたものだった。

 とにかく、最高裁も戸籍について、そう示しているのだ。

 
 
 
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