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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 6月19日
  • 読了時間: 3分

 コロナウイルス対策の薬が、その害毒について明確に語られるようになった。

 そこでは現役の医師も堂々と医学的見地から指摘をしている人達がいて、まだ薬に拘っている医師を批判している。そういう医学論争とは違う、そもそも医学とは無縁な「反ワクチン」なる言葉がある。これはサブカルチャー用語である。

 だから「ニセ科学」や「陰謀論」と同じこと。けっこう前から既に言われたように、知的に遊んでいるという錯覚に基づいている人たちの用語だ。このことは、ここでも前に話題として取り上げたことがある。その内容からして、とうてい真面目にやっていることではないということで。

 そもそもは薬害で深刻な被害が繰り返しあったから社会問題になったのだ。それをサブカルチャーとして弄ぶことは不謹慎である。

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 しかし遊びだけでなく、一部で利用されてもいる。

 それが便利だからなのか、所詮サブカルチャー用語なのに、これでレッテル貼り攻撃して薬害を具体的に考えること封じようとする。

 その程度の水準のことをしている人達であるから、過去にあったスモン病やヤコブ病やHIV汚染血液製剤などなど数々の薬害についても、まったく知らずにいいかげんに語っているのが丸わかりである。

 この「反ワクチン」と似たような言葉に「反日」がある。これはネトウヨ用語である。政府に盲従しない者などに攻撃するさいレッテル貼りすれば具体性が無くて済み楽だから。そんな言葉をいいかげんなマスコミで言うだけでなく、国会で言った学者がいた。もう死んだけれど、自民党から呼ばれたらしい。また、この御用学者は統一協会のシンパであることを隠さなかった。


 ところが統一協会を非難しながら「反ワクチン」と言う連中がいる。

 この用法は「反日」と同じなのだが、それを理解できないということだ。よく、カルト宗教に嵌っていた人がその信仰を止めると科学妄信になるけれど、これは妄信の対象が変わっただけで、考えたり判断したりできないことは同じだからだ。

 だから、カルト宗教を追及する自称ジャーナリストは嘲笑される。やっていることは同類項の近親憎悪でしかないのに、やっている当人は気付ず、これを傍で見ていると滑稽だからだ。


 それにしても、子供に予防接種させない親を虐待と言って誹謗した人には呆れた。

 もともと、親による子へのネグレクトの一つとして、病気になっても診察や治療を受けさせないことが虐待であるとされていた。このことと、薬害を心配して子供に予防接種を受けさせないことは全く違うどころが真逆である。これについて、子供を想うあまりの行為ではあるが間違っている、とでも言うならともかく。

 つまり、決めつけて画一化や同列化しないと理解できないのだろう。この種の人たちは、思考回路が単純バカ型なので他のことでも同じである。だから言うこと一切を信じてはならない。たまに合っていても、止まった時計の針の時間になったというだけのことで、壊れていることに変わりないのだ。

 

  

 
 
 

 サウスハンプトン大学の先生が辺野古に取材に来た。

 この人はデジタルメディア論を教えている人で、米軍基地を建設する辺野古の埋め立てに、地元で反対されているのを押し切って強行していることに驚いたという。イギリスでは考えられないことだから。

 しかし、当然のことだ。アメリカにとって、イギリスは同盟国だけど、日本は従属国である。そして沖縄は、もともと独立国だったのに、日本に強引に併合され、戦争で巻き添えになったのだ。


 サウスハンプトン大学の先生を辺野古の基地問題を発信するSNSアカウントが取り上げた。

 すると、「地元は反対していない。他所から来た連中が報酬をもらって妨害しているだけだ」という嫌がらせ投稿が何件も寄せられた。

 これは、同じことをテレビで言ったら問題になり、続けて漫画に書いたら問題になり、それでSNSに匿名アカウントで投稿したというわけだ。どうしても嘘で貶めたい人たちがいるということ。だから西田昌司議員など、ひめゆりの塔についてデタラメ発言して、一部訂正して謝罪したが他は間違ってないと居直り、また石破首相は自民党の総裁として沖縄県知事に謝罪したが、だったら選挙で公認すべきではないのに、そこまではしない。

 


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 これは沖縄県だけの問題ではない。

 そもそも、日本の領土に、日本人が納めた税金による予算で、外国軍基地を建設することは、日本全体の問題である。

 そして、自然の条件が悪くて完成しないから、日本の税金の無駄遣いのうえ日本の安全保障にも支障があり、土建業者だけが不当に大儲けしているという、とんでもない話なのだ。

 それを強者に媚びる評論家や小説家や漫画家などがいて、この人達こそ、そうすることでマスコミから金を貰っている。愛国心が皆無の、国賊とか売国奴とかの蔑称が相応しい連中である。


 それで日本はバカにされる。

 「鬼畜米英」というスローガンで戦争を仕掛けたけれど惨敗し、米兵に「ギブミーーチョコレート」と子供が強請ることを、だいたいの大人が恥じなかった。そうやって米兵からチョコレートを貰う感覚で、マスコミから金を貰うなどの報酬を得たくて同胞を貶める。日本政府の対米隷属に反対する日本人を。

 つまり実態は逆である。政府に媚びている人たちこそ金のためである。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 5月23日
  • 読了時間: 2分

 アメリカとの戦争に敗れた日本。

 その後、アメリカが戦争した時、日本はアメリカに寄生して急成長した。 このため、平和になると、自力で成長する術を失った。 他国が創造力で前進する中、日本は「古い成功」を守るのに必死。 それが今の停滞の正体だ。


  日本がアメリカの戦争(朝鮮戦争やベトナム戦争など)による特需なしに自力で発展できていたなら、「失われた30年」は存在せず、今も成長を続けていたはずです。

 停滞の原因を人口減少のせいにする人は多いですが、本当に自力があれば、それすらも乗り越えられたはずです。

 「日本スゴイ」と妄想して外国を見下すネトウヨこそ、こうした現実を直視すべきです。 そして、あなたのイライラや不安の原因も、外国や外国人ではなく、日本の“自力不足”にあるのです。 ネトウヨであるあなたも、その“自力不足な日本”が生み出した副産物にすぎません。


 上記は在日外国人の指摘である。

 ネトウヨの態度を指摘しているが、ネトウヨには高齢者が多いと言われてもいる。その通りだと思わせるのが、その世代の、ネット上ではない現実における言動である。

 戦争でアメリカに敗北した日本は、アメリカが「敗北的撤退」するまで戦い抜いたベトナムを見下していた。勝っても貧乏だと言って。

 もちろん、これは情けない。そして、今になって綻びている。


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 これは最初から対米隷属の人だけのことではなかった。

 それも大学生の時にベトナム反戦運動をしていた世代の人たちだった。そんな人たちが、歳をとって情熱も理想もない勤め人などになってからのことだった。

 そして若い人たちの意欲を冷笑したり侮辱したりするようになった。その結果が、今の日本の衰退なのだ。

 
 
 
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