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​炬火 Die Fackel 

 元旦早々の震災でトイレ不足が問題になっている。

 この、被災地でのトイレ不足は、30年前の阪神淡路大震災と同じであるから、対策を講じられない我々日本人は学習能力が不足しているという指摘がある。

 そうだろうか。


 トイレ不足で困るのはド根性が無い。

 そう言ったのは、うちの近所の爺さんである。災害のような緊急事態の時に用を足したいなんて、だらしないそうだ。そんな時には一週間くらい大便も小便も出すのを我慢して当たり前である、とのこと。

 この噓くさい話を信じている日本人が結構いるから排泄の対策がなされないのではないか。実際に、刑務所や学校では、精神論で我慢を強いられる。



 生理用品の問題と同じだ。

 これも災害のさい困ったことになっているが、かつて戦争中は、非常時なのだから要らないことにされた。

 これについて井上ひさし氏が言っていた。彼の母親は、女性が困っているので闇屋から材料を仕入れて作り販売し、そうしたら大いに売れて商売大繫盛だったそうだ。儲かったけれど、それ以前の問題として、非常時であろうと無かろうと、敵が攻めて来ようと来まいと、月一のものは必ず来る、と言ったそうだ。

 こちらの問題は、女性蔑視のためだろう。


 あとは「鶏と卵とどちらが先か」の問題だ。

 本気で我慢できるなんていう荒唐無稽な話を信じているから対策しないようになってしまったのか、怠慢か無能で対策できないことを誤魔化すため我慢するものだと言い出したのか。

 さて、どちらだろうか。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年1月18日
  • 読了時間: 2分

更新日:2024年1月18日

 検察が自民党の裏金を追及しないという。

 ここで話題に登ったのが、検察の裏金づくりであった。20くらい前に、検察の組織的な裏金づくりの実態をテレビの生放送で内部告発しようとした現職の公安部長が特捜部によって逮捕された。テレビ出演の3時間前に突然、微罪によるものだった。

 また、警察も裏金づくりは有名である。


 今回の渦中に平沢勝栄議員がいる。

 この人は警察のキャリアだった。検察と同様に警察も秘密主義だから、悪いことをする者がでる。それなら内部告発しかないが、当然のこと潰しにかかるわけだ。

 だから外部監査が必要だと言われるが、そしたら亀井静香議員が潰した。警察は内部の秘密が他より大事な部署だからと言って。この人も警察のキャリア、同じ穴の狢である。

 もともと、警察から自民党の議員になる人は裏金が選挙資金だろうと言われていた。裏金づくりの架空領収書に署名を拒んだ警官が上役から「サインしないのだから昇進試験に受かってもヒラのままだ」と宣告された話は有名である。



 そして、その警官が定年退職となったら。

 彼は管理職になれず現場で働くばかりだった。その彼から世話になったという人たちが警察署に御礼を言いに来た。困っていたら親切にしてくれた、などの話の中には「障害者の息子が不良たちに虐められているのを助けてくれて、そのうえ悪ガキたちの学校に行って教師にちゃんと指導するよう注意までしてくれた」ということもあった。

 「ほんとうにありがとうございました」と言われて、その警官は男泣きしていた。この様子が録画されていて、観た人たちも感動していた。

 その一方では裏金で出世する人たちがいる、ということだ。


 自衛隊でも裏金はあるはずだ。

 やはり風通しの悪い秘密主義の組織だから。それでもやる者はいない、なんて奇跡は起こり得ないだろう。地震で出動した自衛隊で、隊員が自腹で購入したものを使っていることが、元旦の災害のさい話題になった。役にも立たないものをアメリカから買ってばかりいるからだと批判する人がいるけれど、必要な物を隊員が自分で買うのは、ほんとうは予算から費用が出ているのに上層部人たちがピンハネしているのだろう。

 もともと警察では、懐中電灯の電池まで警官が自分で買っていて、予算から出ている費用は上層部の誰かがピンハネしているという内部告発があった。


 だから、裏金づくりは各組織で当たり前になっていると言うべきである。

 
 
 

 自民党の裏金を検察は追及しないことにした。

 これは会計責任者だけ在宅起訴して「安倍派五人衆」の国会議員たちは会計責任者との共謀がみとめられないとするそうだ。こんなこと普通は法的に認められないが、政治的に力があれば話は別ということだ。そうでなければ、他のことでも同じ対応でなれければいけない。

 みんな何か問題が起きたら、この論法で同じように無関係の主張をしよう。


 前に、88歳の無職男性がスーパーで卵1パックを万引きして懲役1年だった。

 これは2019年10月、徳島市でのこと。卵の販売価格は245円だった。検察は1年6月の求刑。徳島地裁は懲役1年の判決だった。

 こんなことで起訴猶予ではなく起訴した検察にも吃驚仰天だが、有罪にしても執行猶予ではなく実刑であることに、法的な相場から不合理すぎると言われていた。常習犯だとしても高齢者だから認知症その他の疑いがあるから刑罰は不向きである。




 こまるで『ああ無情』だと言った人もいる。

 この小説のように、諸外国でもあることだ。ただ、日本では貧乏であることが最も重い罪だから、こうなるのだ。昔から、今でも、この先も。

 これは、努力しないから貧乏なので悪い、というのではない。自民党の世襲議員たちは努力などしてないが貧しさなど知らないし、貧しい高齢者がいるのは社会の不備が原因である。

 しかし、生まれつき恵まれた人ではなく生まれつき優れた人であり、もう一方には生まれつき恵まれない人ではなく生まれつき劣った人、という発想がある。不合理な現実を正当化するためである。

 つまり日本は合理的ではなく不合理によって成り立っているのだ。これを先ず認識しておかないといけない。

 
 
 
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