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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年3月1日
  • 読了時間: 2分

 受験の季節になり自分の受験で思い出すことがある。

 それは大学受験から帰宅したら母親から「朝早くから起きて、うるさかった。どこに出かけたのか」と文句を言うので「入試」と言ったら、「ああ、そう。すっかり寝過ごした。アハハ。朝ごはん食べないで、おなかすいて駄目だったでしょうアハハ」と嘲り笑った。

 しかしカロリーメイト食べてしのいだから受かった。

 

 うちの母親は、もともと教育熱心だった。

 ところが、いざ受験の時になると必ずこの調子である。

 ところで、高校の時に大学出たての教師が、自分の両親は夫婦喧嘩が絶えなくて自宅では勉強なんてできなかったから、図書館で受験勉強したと言っていた。

 それならまだマシで、うちでは勉強どころではないからと外で勉強していると、母親から「おまえがいて止めないから殴られた。お前のせいだ」と罵られた。いつもうちの母親は家族に侮辱的な言葉を浴びせるので、しばしばうちの父親はブチ切れて殴る。すると、子供が止めないのが悪いと言うのだ。


 うちの母親は、後に統合失調症を発症している。

 だから、母親は統合失調的人格障害だったのだろう。医学研究で言われていることと合致していた。

 それに気付かなかった。

 家を出て親戚のところから大学に通った。

 いくら働いても、家賃と学費の両方を稼ぐのは不可能だから。「昔は学費なんて自分でバイトして稼いだもんだ」という人の時代と、今の学費では額が二桁違う。

 とても稼げないうえ、もし稼ごうとしたら過労で健康を損ない、しかも税金ガッポリとられる。

 時代の変化を知らない老人の言う通りにしたら遂には石器時代に戻って昔はこれで当たり前だったという話になる。


 ただ、カロリーメイトの方が頭が冴えるのも確かだ。キットカットが良いという人もいる。


 

 
 
 

 乳業が大変なことに。

 牛乳は、そもそも戦後の占領政策の一環としてGHQがDDT散布とともに、健康増進のため栄養補給、そして保存のため各家庭の冷蔵庫、そのための電力供給、ということだったから、それが今になって行き詰まったような気がする。


 今も牛乳配達をやっている。

だが、昔は新聞と双璧で、各家庭が取って当たり前だった。牛乳瓶入れが集合住宅の各戸に作り付けで、一戸建ても新聞受けと共に牛乳瓶を入れる箱は必ず設置していた。

それが、うちもだけど、今では牛乳瓶ではなくアマゾンの配達で不在時の入れ場になっている。


 黒澤明監督『夢』で「鬼哭」の挿話があった。

地獄に墜ちたのは罰が当たったからで、いかりや長介がふんした亡者が「値下がりしないように、せっかく採れたキャベツを踏み潰したり、牛乳を川に流して捨てたり、バカなことをした」と嘆く。

 また、昆虫を食べましょう、老人は死にましょう、では次に『ソイレントグリーン』である。ソイとは大豆のことで、だから醬油はソイソースというが、人口の増えすぎで食糧難となって、そこへ豆から作った肉の代用蛋白源「ソイレントグリーン」をソイレント社が開発し、人々は争うように入手しようとする。一方で老人には安楽死が推奨される。そして遺体はソイレント社のソイレントグリーン工場へと運ばれる。



 『はだしのゲン』排斥もあった。

 これで思い出したが、そこに非国民は配給をもらえずバッタを食べてしのぐ場面があったけど、それと同時期に昆虫を食用にと言い出されたのだから、なんとも不気味である。

 それは、政府に批判的な者が言論で穏健に表明したのに警察が監視と暴力、軍拡を批判する野党にマスメディアを動員したデマ攻撃、という情勢の一方でのことだ。


 非国民はバッタを食べさせられる時代が再来したのだろう。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年2月8日
  • 読了時間: 1分

更新日:2024年12月25日

 まえにソビエト軍仕様の腕時計をロシア人から買った話をした。

 低コストで作りながら、ロレックスでなければ、みたいな機能が付いているなど、いかにも軍用という印象である。



 それを基に洒落たデザインの高級っぽい時計がヨーロッパで作られているけれど、それでは面白くないとミリタリーウォッチの愛好家は言う。


 たしかに、旧ソ連軍の時計だから、付けていると雰囲気が「コムソモール兵士の詩」みたいになって「♪ポ~ルシュカ、ポーレ、ポルシュカシローカー、ポ~レ」と口ずさみたくなるというわけだ。

 『ポルシュカポーレ』はロシア民謡ふうの旋律で日本でも人気があるけれど、ロシアの民謡ではなくソ連の軍歌である。


 実は、元の士官用は、外国で手に入るものより性能が良かったそうだ。

 まあ、これは実用より雰囲気を楽しむものだから、しょうがないだろう。

 
 
 
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