- 井上靜

- 2020年9月17日
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更新日:2021年6月24日
中国は人口抑制のための「一人っ子政策」をとってきたが、このまま続けると少子高齢化になるからと止めたそうだ。
この政策の影響で男女の人口比が不均衡になった。同じ一人っ子なら跡取り息子が欲しいからと、内視機器で覗き女の子だったら中絶してしまう家が続出したからだ。
それで、嫁の来手が無い息子がいる一方で、器量良し娘は引く手数多となり「娘さんを、うちの息子の嫁に」と札束を積み上げるようになった。
この対策に、中国の政府は「たくさんの男性から優秀な婿を選んだほうが家の繁栄になる」などと言って、女の子のほうが得だと広報していた。
その反映か、プロパガンダの一環かと思われる映画やドラマが中国で製作されていた。
例えば『変面』という映画があり、これは中国が軍閥に支配されていた時代、瞬時に面を被っては取り換えて次々と変身する芸を伝承してきた老人が、跡取り息子がいないので金で世話してもらったものの、騙されて女の子をもらってしまうという話だ。
しかし、老人が軍閥に殺されそうになったのを女の子が助け、どうせ死にかけたのだし、命の恩人だからと、女の子に芸を伝承させる結末である。
さらにディズニーのアニメ映画『ムーラン』が中国で実写映画化される。こちらは中世の中国、地方の名士の娘ムーランが、おてんば娘で親は困っていたところ、フン族が万里の長城を奇襲攻撃、皇帝は全土に非常警戒宣言を発動、ムーランの父も剣を取るが、前の戦争で負傷した傷が充分に癒えておらず、これで戦えるのかと心配したムーランは男装して代わりに義勇軍に入る。そして活躍により国の危機を救い、皇帝に称賛され、軍の隊長を婿に連れて帰るという話だった。
これが実写の映画になると、CGを使って派手に戦闘を描くからムーランが強すぎる。あと、ちょっと愛国的であるのが鼻に付くという人もいる。
ところで、アニメのムーランは、こんなふうである。実写のムーランは今時の美人になっている。なんでディズニーのアニメは絵柄が可愛くないのだろうか。アナとエルサが何とかまあ可愛いけれど、他はだいたいひどい。特に白雪姫なんて何であんな風貌なのだろうか。

