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​炬火 Die Fackel 

 かつて東京都狛江市で保守派の市長が深刻な不祥事を起こした。

 それで借金を抱えて夜逃げして、そのあと在職中の不正が明らかになり逮捕された。そして次の市長選挙で、保守派は利害や縁故のため対立し、分裂選挙となった。これで票が割れて、漁夫の利を得た形で共産党の候補者が当選した。

 そういうことが、あった。


 この次の選挙で保守派は、とにかく纏まれと言った。

 これは、いちおう解る。前の選挙で仲間割れが敗因だったから。こうして統一候補を出したから、現職は有利とはいえ前の選挙の倍以上の得票数でないと再選は不可能となった。しかし現職が再選された。

 そもそも、対抗する候補は、とうてい良い候補とはいえない人だった。それを統一候補にしたら駄目だったという結果である。

 これを、懲りずに何度も繰り返していた。


 市長夫人に市長の写真を渡したことがある。

 あのとき、新しいカメラを買っていたから、再選して初登庁の時に撮っていたのだ。手前に後ろ姿の人が写ってしまって、それさえなければ完璧だったのだが、市長夫人は市長の晴れやかな表情を捉えているから良く撮れた写真だと言ってくれた。

 そして、選挙は厳しかったが、負ける感じが全然しなかったとも言っていた。


 自民党東京都連は怒っていた。

 地元の保守的な市民も指摘していた。いくら統一候補にしても、また他所から政党の代表や都知事などまで呼んで応援演説しても、候補が悪ければ勝てるわけない、と。

 「これだから、狛江は共産党に負けるんだ」と自民党都連は憤りを隠さなかったのだ。

 しかし、地元の保守派は、公明党や連合などの反共勢力と組んで、とにかく何が何でも共産党に勝たないと危ないのだと言っておけば、それに保守的な市民なら従って当たり前であると思っていたし口に出してもいた。



 「共産党は悪いに決まっているでしょう。そんなことも解らないのか」

 こんなふうに言われて、対立候補に投票する気になる人は乏しいはずだ。いくら保守的でも。従うのは、創価学会か統一協会の信者くらいが精々だろう。

 逆の立場から見て、これなのだ。だから、自公政権が危ないとか悪いとか言っても、それで投票に影響は乏しいだろう。これを肝に銘じておかなければならない。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年11月28日
  • 読了時間: 3分

 「ルパンだって三世」と野田元首相が言った。

 国会での質問中、岸田現首相が三世であることから、その後も自分の子供に跡を継がせるつもりなのかという話をしてのことだった。

 そういう話になるのは、今の政治家は、特に自民党だと、親の七光りが当たり前になっているからだ。既に小泉進次郎のような四世がいるから、漫画に喩えると『ルパン小僧』である。



 もともと、親の影響で子供が同じ職業に就くことは、よくある。

 しかし、諸外国では親族が立て続けに同じ選挙区から立候補することを禁止している。ところが日本では横行している。それでいて、他のことでは選挙の規制が厳しい。これは外国メディアでも報道されていた。

 例えばBBCが指摘するように、日本の首相はみんな凡庸な人ばかりで、そうなってしまうのは、それなりに秀でた人が首相でないと次の選挙で投票してもらえず政権与党の地位から転落してしまう、ということが日本には無いからだ。

 この原因は、選挙の規制が強くて、政権与党以外の政党の候補者が、自分に投票してくれるよう国民に呼びかけることが極めて困難であることだ。

 その規制の最たるのが、昔から指摘されている個別訪問の禁止である。これでは新しく立候補した人が投票してもらえるのは無理というものだ。これにBBCも、英国では個別訪問が選挙運動の要であるのに、なんと日本は禁止だと、驚きをもって報じていた。


 個別訪問が禁止の訳は、買収や脅迫があるからだ。

 特に田舎では、買収や脅迫など当たり前である。昔の日本は、そうだった。今も無いとは言えない。全く変わってないとまでは言えないが。それで、遠くから拡声器で呼びかけるしかないように規制された。

 そうなると、例外はマスメディアを通じて知られている人ということになる。代表的なのは青島幸男であろう。金のかかる選挙では腐敗政治になると彼は主張して、ポスターと広報だけの選挙運動を展開し、それで当選できる知名度があった。あくまでも例外である。

 そうしたごく一部の例外ですら許せない自民党は、あの手この手を使いタレントが立候補できないようにしてきた。この代表が比例代表制であった。この、政党を有利にする制度に強く反対していたのが公明党だった。それが自民党と連立し、制度を逆手にとって自党を有利にするようになってしまった。

 

 そして、田舎では「誰々センセイのオ坊チャマ・オ嬢チャマ」が有利になる。

 つまり田舎が原因で個別訪問を禁止し、田舎ならではの親の七光りが横行するという結果となった。

 また、青島幸男など政治に関心があるタレントが政治家になって政権に不都合だと、対抗して政権側に都合が良いタレントを与党は担ぎだして政治家にしていたが、さらに橋下徹の後あたりから、政権に不都合な人はテレビに出られなくしてしまった。マスメディアに対する規制が、元々だったのが更に強まったからだ。そして公務よりマスメディア露出が優先となって、これに追従タレントがオベンチャラを言うという醜く滑稽な図式ができあがった。

 

 この悲観的な現状、せめて政治資金の非課税相続は禁止するべきだ。

 よく言われることであるが、今のところは、これが精一杯ではないか。なぜなら、長年にわたる不正の成果は、すぐには改められないから。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年11月25日
  • 読了時間: 3分

 このところ、貧相な給食が話題である。

 日本は本当に貧しくなってしまった。日本人の体格が悪くなって背も低くなっている。そういう根拠として語られている。

 これらの給食には地域による事情があるから、どんな内容であるかは、地域それぞれだろう。

 ただ、そんなものを食べている横で、政府は軍拡と増税ばかり。だから批判される。



 これで思い出すのが高校の当時のことだ。

 前に触れた同じ組の人のことだ。親が原因で拒食症に近い偏食になり、無理して食べるから食し方が実に醜い。一緒に昼飯が嫌だった。発育障害で、体格は悪いし、高校に入りはしたが、勉強に付いて行けず留年していた。

 そして彼は自分が偏食だから、きちんとした食事を摂りたいなんて思うのは可笑しいと言う。


 いつの時代だって政府の増税と軍拡はあった。

 それを批判する教師がいた。すると彼は言う。「アメリカのご機嫌とらないと危ないでしょう。平和なんて、ぶん殴られそうになって黙っていることだから可笑しいでしょう。軍備がたくさんでないと外国に舐められちゃう。侵略されて奴隷にされる」などなど、権力者の言いなり奴隷根性だから、タカ派という水準にもなっておらず、頭の中が小学生の発想と言葉づかい。 

 そして「ねえ、ねえ、」と同意を求め、卑屈で幼稚だから口調が「にい、にい、」となり気持ち悪い。違うよと言っても「ぼくは政治に関心がないの。無いものは無いの」と拒絶する。だったら口をきかなければいいのに。

 もちろん、栄養が不良だと脳の活動も悪くなる。その留年生が、まさにそれだった。それだけでなく、こちらが普通に食事しようとすると妨害する。食べられるのは異常なことだと思い込んでいるからだ。これでは、増税と軍拡ばかりで教育や食事にも事欠く庶民がいるという現実など、彼にとっては想像を絶することだ。


 ところが、担当教師が出来損ない留年生の世話をしろと言う。

 彼は友達がいない気の毒な人だからと言うが、明らかに嘘である。彼には友達が何人もいた。出来損ない留年生に足をひっぱられて、こちらの成績にも悪影響だから困るし、気が合わないし趣味も合わない。それを3年間同じ組にされてしまった。

 これは大打撃だったが、教師は悪意だったことが後で判明した。もちろん出来損ない留年生の世話を押し付けることも目的の一つだったが、こちらを潰しにかかっていたのだ。これを担当の学年が違う教師から知らされた。


 担任教師だけではなく他の複数の教師が潰しにかかっていた。

 出来損ない留年生の発育不良による唯々諾々を、従順で素晴らしいのだから同じになれと言う。それが嫌なのは当たり前で、皆が皆それでは、むしろ世の中のためにならないとは思っている。しかし、この学校では困る。

 最近、修学旅行で万博に行かせようとする奴らの話が批判されている。これとおなじように、高校の修学旅行は国策で出来た新幹線に乗りましょうと旅行業者が奨め、これに教師が従った。同じ地区の公立校は広島へ行ったのに。それで修学旅行をボイコットした。これに怒る教師と理解する教師がいた。病気で行けなかったと思って土産を買って来た同級生には悪いことしたが。

 このようなことがあって、怒るなら退学すると言ったら、怒っている教師たちは歓迎したけれど、親が同意しなかった。それで迫害が始まったのだ。そして出来損ない留年生の世話をさせることで潰すという一石二鳥を目論んだのだ。


 とにかく、ちゃんとした食事をさせないとバカになって権力者に対し従順となり唯々諾々ということだから、粗末な給食もその悪計の一つだろう。

 
 
 
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