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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 7月31日
  • 読了時間: 3分

 れいわ新選組に投票した人が投票先を参政党に変えた人が40万人。

 それくらいの票が流れたことを、当のれいわ新選組の関係者が言っていたらしい。これはれいわ新選組にしてみると衝撃的な事実だろう。

 しかし、れいわ新選組が登場して話題になった時、れいわ新選組が政局を変えると騒いだ雑誌もあったほどで、それが今では参政党になっただけのことだ。どちらも、新しもの好きの日本人の性質に後押しされることよって進出してきたのだから。


 かつてロシアのメディアが論評していた。

 小泉純一郎首相が登場した時、八十パーセント近い高支持率だったけれど、これは小泉首相が過去に自民党から出た歴代の首相としては変わり種だったので、これを新鮮だと受け取った日本人が多かったからだろう、という指摘をした。

 そして日本人も自覚しているとおり、日本人は「熱しやすく冷めやすい」から、日本のマスメディアが「小泉フィーバー」と名付けた熱気も長続きしないと見ていた。またロシアのメディアは他のことも引き合いに出し、オヤツの「ナタデコ」「ティラミス」や、おもちゃの「タマゴッチ」など、一時的に大流行して暫くしたら下火になったのと同じ、ということだと指摘していた。


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 演劇では「新国劇」というのがあった。

 外来の演劇に対して日本の伝統的な演劇を国産の劇「国劇」と呼んでいたが、これを革新的な内容にした「新国劇」は一世を風靡したものの、新しさを売りにしていると飽きられて衰退するもので、ついに新国劇は終了となり、その代表的な演目の『国定忠治』が最後の舞台公演となり、その象徴的なセリフ「赤城の山も今宵限り」では演者と観客の双方が涙を流していた。

 これに対して、ひたすら古いものを保っているので目立たなくなっている能や歌舞伎は残っている。

 これと同じことを政治で言えば、主に共産党に対抗して新しい左翼運動ということで「新左翼」が出来たが、この運動は敗北して諸団体ほとんど滅亡か壊滅的だけれど、共産党は目立たなくなっていても存続している。

 

 だから参政党は目新しいから注目された部分が大きい。

 そして、同じ調子で勢力を拡大していくの難しいはずだ。実際に、急伸はしたものの早くも破綻した状態であり、この先も生き延びるためには自民党の極右勢力に擦り寄るしかない。すると、自民党を批判して参政党を支持していた人たちは裏切られたと感じるだろうが、そうでもしないと生き残れないので、必ずそうするはずだ。

 また、飽きられてきたれいわ新選組は、共産党が正気に返って立憲民主党などを見限るとか、社民党に新しい人材が入って活性化するとか、そういうことがあったら衰退の道を辿ることになるはずだ。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 7月29日
  • 読了時間: 2分

更新日:8月2日

 石破首相に責任転嫁する自民党とくに安倍派。

 裏金で落選者をたくさん出したのに、その中心の安倍派が反省しないどころか石破首相のせいにして辞めろと言うのだから、図々しいどころか盗人猛々しい。 

 ただし、どんな事情があっても組織の長は結果責任というのは正しい。だが、それは自民党総裁としての責任だから、党内で辞めろと言う人が多いなら党総裁を辞すのは当然。でも、総理大臣は国民の代表なのだから、自民党が何と言おうと国民の多くが辞めることないと言ってるのだから国民に従うべきで、たとえ自民党から除名されても総理大臣は辞めてはいけない。


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 「醜く奇妙な生き物を国のリーダーに選んだ日本」

 これは日本保守党から国会議員になった北村春男弁護士が、石破首相を侮辱してSNSに投稿した発言である。

 これを自民党員が顔をしかめるようにして批判していた。日本の内閣総理大臣に対して、いや、人として生きる誰に対してであれ、「醜く奇妙な生き物」といった表現は、あまりにも無礼で品位を欠いている。 極めて下劣。これが参議院議員のやることか。

 ごもっとも。


 かつて、丸川珠代議員も自民党の先輩議員に言われていた。

 菅直人首相にヤジで「ルービー」などと叫んだから「私も菅さんをしょうもない人だとは思うが、国会で選ばれた国の代表者だ。なのに国会議員がそんな言葉で罵るものじゃない」と。

 まったく、そのとおり。丸川珠代と同様に北村晴男も次は落選してもらいたいものだ。しかし自民党は先輩の議員が注意したけれど、参政党に注意する人はいない。代表が選挙演説で差別用語を言うくらいの政党だから当然だ。


 ついでに、あんな言葉を文字にして吐くのが弁護士なのかと驚く人たちがいるけれど、弁護士も裁判官も検察官も、日本の法曹界の品位なんてその程度である。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 7月25日
  • 読了時間: 2分

 石破首相が辞任するという号外を読売新聞が発行した。

 これは石破首相が選挙で不振だったことから辞意を固めたというものなのに当の石破首相はそんなこと言って無かった。号外まで出しておいて違ったというのは、前に産経新聞が中国の江沢民が死去というのがあったけれど、これに続く世紀の大誤報である。

 おそらく自民党の中で石破首相を引きずり下ろしたい勢力の願望を記事にしてしまったか、あるいは故意に偽の情報を流したのだろう。


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 そもそも石破首相が選挙の責任をとるのがおかしい。

 このところの選挙で自民党が振るわないのは、裏金などが問題になって顰蹙を買ったからであり、これは安倍派のレガシー(負の遺産)なのだから、その責任をとって石破首相が辞任することはないし、そんなこと不当でさえある。

 ところが、その責任のある勢力が、それを石破首相に押し付けたいということだろう。


 だから野党も石破首相が辞めて責任をとるべきではないと言っている。

 また、石破首相が辞めたら代わりに出てくるのがまた統一協会と関わる人とか、ろくでもない人になりそうだという危惧がある。

 それで高市早苗になったら、参政党が態度を擦り寄りそうで、この両者がくっついたらヤバいことになる。だから野党の側から「石破やめるな」コールが起きているのだ。


 共産党の場合は石破首相なら議論になると思っているのだろう。

 そういう指摘があるれど、おそらくそうだろう。これは不破委員長(当時)が、かつて中曾根康弘首相について、厳しく批判してはいたが、議論の相手としては手応えがあると言って評価していたのと同じことだろう。石破首相なら手応えのある議論が出来るから、それがどちらの党のためではなく民主主義のためになるということでもある。

 この点、言うまでもなく安倍首相などは話にならなかった。


 かつてマスコミは石破氏を「新世代の論客」と持ち上げた。

 なぜなら石破氏は政治や経済の本を読むのが好きだから。これを『赤旗』は持ち上げすぎだと批判していた。

 しかし今は共産党が、石破首相は安倍首相などよりマシだという態度である。意見は違っても政治や経済の本を読むのが好きな石破首相のほうが、本も読まない安倍首相より、論戦し甲斐があるということだろう。

 
 
 
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