- 井上靜

- 2023年11月28日
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「ルパンだって三世」と野田元首相が言った。
国会での質問中、岸田現首相が三世であることから、その後も自分の子供に跡を継がせるつもりなのかという話をしてのことだった。
そういう話になるのは、今の政治家は、特に自民党だと、親の七光りが当たり前になっているからだ。既に小泉進次郎のような四世がいるから、漫画に喩えると『ルパン小僧』である。

もともと、親の影響で子供が同じ職業に就くことは、よくある。
しかし、諸外国では親族が立て続けに同じ選挙区から立候補することを禁止している。ところが日本では横行している。それでいて、他のことでは選挙の規制が厳しい。これは外国メディアでも報道されていた。
例えばBBCが指摘するように、日本の首相はみんな凡庸な人ばかりで、そうなってしまうのは、それなりに秀でた人が首相でないと次の選挙で投票してもらえず政権与党の地位から転落してしまう、ということが日本には無いからだ。
この原因は、選挙の規制が強くて、政権与党以外の政党の候補者が、自分に投票してくれるよう国民に呼びかけることが極めて困難であることだ。
その規制の最たるのが、昔から指摘されている個別訪問の禁止である。これでは新しく立候補した人が投票してもらえるのは無理というものだ。これにBBCも、英国では個別訪問が選挙運動の要であるのに、なんと日本は禁止だと、驚きをもって報じていた。
個別訪問が禁止の訳は、買収や脅迫があるからだ。
特に田舎では、買収や脅迫など当たり前である。昔の日本は、そうだった。今も無いとは言えない。全く変わってないとまでは言えないが。それで、遠くから拡声器で呼びかけるしかないように規制された。
そうなると、例外はマスメディアを通じて知られている人ということになる。代表的なのは青島幸男であろう。金のかかる選挙では腐敗政治になると彼は主張して、ポスターと広報だけの選挙運動を展開し、それで当選できる知名度があった。あくまでも例外である。
そうしたごく一部の例外ですら許せない自民党は、あの手この手を使いタレントが立候補できないようにしてきた。この代表が比例代表制であった。この、政党を有利にする制度に強く反対していたのが公明党だった。それが自民党と連立し、制度を逆手にとって自党を有利にするようになってしまった。
そして、田舎では「誰々センセイのオ坊チャマ・オ嬢チャマ」が有利になる。
つまり田舎が原因で個別訪問を禁止し、田舎ならではの親の七光りが横行するという結果となった。
また、青島幸男など政治に関心があるタレントが政治家になって政権に不都合だと、対抗して政権側に都合が良いタレントを与党は担ぎだして政治家にしていたが、さらに橋下徹の後あたりから、政権に不都合な人はテレビに出られなくしてしまった。マスメディアに対する規制が、元々だったのが更に強まったからだ。そして公務よりマスメディア露出が優先となって、これに追従タレントがオベンチャラを言うという醜く滑稽な図式ができあがった。
この悲観的な現状、せめて政治資金の非課税相続は禁止するべきだ。
よく言われることであるが、今のところは、これが精一杯ではないか。なぜなら、長年にわたる不正の成果は、すぐには改められないから。


