- 井上靜

- 2024年4月5日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年4月6日
音楽のバンドを結成するのも簡単じゃない。
そう言っていた人がいて、これは、バンドなんて誰でも出来ると安易に言っている人に対して、なら自分でやってみれば間違いだと解るぞ、ということだった。
かつて大槻ケンヂが、高校の時にバンドをやっていた経験について、最初、彼の呼びかけで必要な人数は集められたが、ろくに楽器を持ってない人ばかりで困ったという話を披露していた。いつも彼は面白可笑しく話すから嘘も混じっているだろうが、現実にありそうな話だ。

これと政党を作るのも同じだろう。
政党を結成するとして、政治に一家言がある人ならいくらでもいるが何かできるかというと話は別で、バンドやろうとしたけれど集まった人たちは演奏ができない人や楽器を持ってない人だったというのと同じようなことになりがちである。賛同する人を集めるだけでも苦労するし、それ以上に、資金をどうするのか、運営のノウハウを知っている人がいるか、などの困難があって当たり前である。
その点、山本太郎が最初「今は独り」と称して活動していたけれど仲間が集まったというのは、よくやったとだけは言い得ることだ。もともと芸能人として知られていたことは有利だったし、スタンドプレーなど活動の中で疑問が生じたり批判を招いたりもした、ということがあっても、とにかく仲間が集まっていることが重要だ。これが難しいのだから。
それより遥かに古い共産党は、死者を出すほどの弾圧を受けたり裏切り者が出たりの連続で、ここまで続けている。その遺産に甘えている部分があっても、仲間が集まって維持していることは大したものである。
こういうのは、親の七光りばかりになった自民党には理解できないことだ。
その点で不可解なのはNHK党である。
これが画期的だったのは、これまでのNHK批判とは違い、高すぎる受信料で庶民が苦しめられているという視点を前面に押し出したことだ。もちろん過去にも言われてきたことだが、それを中心にして「国民を守る」ということがここまで受けたのは、それだけNHKが悪辣という証拠である。
そして政党助成金を受け取れるまで拡張したのに、散財としかいいようのないことをして組織の運営を破綻させてしまった。新しい代表になった女性が記者会見を開いて説明していたとおりである。不祥事があったから刷新したように見せかけるため、俄かに女性を代表にしたということだった。
しかも、「みんなでつくる党」を略して「みんつく党」と名乗っているが、これは面白くない。前の「政治家女子48党」の方が、みんな笑っていたので、これだけで何万票も入ったはずだ。さらに前には「嵐の党」と言っていたこともある。
やはり言い出しっぺの人が不真面目だったのだろうが、このことも、仲間を集めて何かすることの難しさを示すことだと言える。
それなのに政党なんて簡単と思っている人がいるようだ。
ちょうどバンドなんて誰でも出来ると言っている人のように。


