- 井上靜

- 2024年11月18日
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山本太郎議員の発言に共産党の議員が異議を唱えた。
これは山本議員が新選組の代表として発言した中で、対米従属からの脱却を訴えたことに、組員が賛同し、対米従属からの脱却を主張しているのは新選組だけであると騒いだからだ。
たしかに、新選組だけではない。左派でも右派でも対米従属からの脱却を主張している団体は昔からいくらでもあったし、任意の団体ではない政党では共産党が党の綱領で堂々と対米従属は日本の政治の歪みの原因として大企業優遇と双璧であると指摘し、それを是正することが活動の要諦であると規定している。
これでは新選組に共産党の議員が文句を言いたくなるのも当然のことだろう。
ただし昔は対米従属からの脱却は悪だった。
それで新選組のような誤解も生じた。80年代は、対米従属からの脱却というのは極右か極左の団体が極端な国粋主義または反米主義から主張しているとみなされる風潮だったし、それとは違う冷静な政策として共産党が理念を掲げていても、当時の中曾根首相および癒着した統一協会が「日本のフィンランド化を目論んでいる」と非難し、それをマスメディアとくにフジサンケイが露骨だったが他の大手マスコミも迎合して騒いだから、対米従属からの脱却は共産主義の陰謀ということになっていたのだ。
そのような「陰謀論」が政府公式見解であり、圧殺されたも同然だったのだ。

しかし中曾根もと首相は死んだし、安倍晋三が殺されたのをきっかけに統一協会が白日に曝された。
また、アメリカの衰弱とロシア・中国の躍進によって、かつてのように対米従属を「寄らば大樹の陰」とは思えなくなってきた。
これで堂々と、対米隷属は日本のためにならないと言えるようになったのだ。また、外国軍基地反対は昔から右翼も左翼も主張していたけれど、さらに今は辺野古の無茶苦茶な埋め立てなどの現実から、対米隷属と日本国内の一部利権とが結びついていることも明らかになっていることも影響している。
つまり時代が変わったのだ。
この時代の変化をよく解釈するべきだ。
だから共産党の議員も新選組の至らなさに怒らず、冷静に教えてやるといい。共産党の議員も『赤旗』を読んだだけでは解らないことがあるだろうから、例えば手前味噌だが拙書『朝日新聞…』(ホームページ参照)には、この問題について詳しく述べられているので参考にしてくれたら幸いである。


