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​炬火 Die Fackel 

 『しんぶん赤旗』日曜版の山本豊彦編集長が、商業紙の報道を問題にしていて、YouTubeの話題となっていた。

 メディアの役割である権力監視の点から見ると、公正中立とか客観報道とか呪文のように言っている大手メディアこそ偏っている。例えば1960年代の水俣病の時に、その原因について熊本大学が有機水銀であることを突き止めたのに、御用学者が食中毒だと説き、これをマスコミは原因に諸説あるという両論併記をして、結果は対策が遅れて被害が拡大してしまったという事実を提示していた。


 死去した石原慎太郎は水俣病について「偽患者」「知能指数が低い」と暴言を吐いていた。

 しかし、そんな石原慎太郎がファッショだと批判さることに対し、そう批判する方もキツイ言い方なので同じファッショであり、どっちもどっちだと朝日新聞の『天声人語』が書いた。そんなデタラメがあるかと驚き呆れ怒るのが相当だろう。

 そんなことでは、もしも100を0にしたければマイナス100と言えば新聞は間を取って「中立」に0と書くことになるじゃないかと、同僚の本多勝一記者が批判していた。これはその著書『事実とは何か』か『職業としてのジャーナリスト』に載っていて、誰が書いた天声人語かは記してなかったが、前に『深代惇郎の天声人語』を読んで誰が書いたのか知っていた。そして疑問だったので、よくぞ言ってくれた、と思ったものだった。

 これらの本はすべて朝日新聞社刊。



 これは社内で激論になったそうだ。

 今ではありえない。そのころに比べて今の朝日新聞はどうしたのかと伊藤千尋記者(当時・自宅近所)に言ったら「じゃあ読売新聞でいいんですか」だったので、苦笑するしかなかった。

 あと、深代惇郎の天声人語が権勢に媚びていると松浦総三が指摘していたことは、拙書『朝日新聞…』(ホームページ参照)で述べたとおりである。

 それ以前に、朝日新聞には、色々と評価はあるが色々と名記者がいた。天声人語なら深代惇郎のほかにも入江徳郎が、本多勝一に筑紫哲也がいたし、森本哲郎もいた。けれど今はどうか。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2022年2月7日
  • 読了時間: 3分

 先日の「石原慎太郎と三浦和義」の続き。


 かつて、故三浦和義氏から世話になった人が言っていた。

 この人は新聞から嘘八百を書かれて、マスコミの被害に遭った三浦和義氏に相談していたということだ。


 三浦和義は叔母との縁で子供のころから故石原慎太郎を知っていたそうだ。

 その後は特に付き合い無かったらしいが、靖国神社について三浦和義は石原慎太郎と同じ考えで、毎年必ず参拝していると言っていた。実際には不明だったが。

 それは彼の勝手だけど、石原慎太郎と同じように、靖国神社に参拝しなかったり批判したりする人は非国民だと言うのが問題だった。何の根拠もなく、反対する日本人は外国勢力から唆されているのではないかと公言した。



 三浦和義は安部譲二を批判していた。

 故安部譲二は、三浦和義が週刊文春から犯罪嫌疑をかけられたあと、三浦が無実を訴えているのに、騒動に便乗して悪口を書いたことがある。だから三浦和義は安部譲二を訴えて、内容に相当の問題があるということを裁判所が認めて、また掲載した週刊誌(週刊朝日)の発行元だった朝日新聞社も受忍し、百万円くらいの賠償金を払った。

 それを安部は、自分が払ったかのように言った。もちろん掲載した責任が発行元にあるけれど、安部が朝日新聞社に迷惑をかけたという側面もあるのに。しかも三浦から金を「取られた」と、まるで不当なことのように公言した。

 それで三浦は、安部だって逮捕されたり刑務所に入ったりの経験があるのだから、少しは他人への想像力を働かせたり思いやったりできるかと思っていたけれど、それは間違いで安部譲二という人は卑怯者だと述べた。この談話は週刊金曜日に掲載されていた。

 もちろん安部譲二は暴力団員だった当時に有実で刑務所に入ったのだから、無実を叫ぶ人とは違う。そのあたりが三浦和義には区別できなかったわけだ。


 これと同様に、三浦氏から世話になったという人が、靖国神社の件を批判したのだ。

 三浦さんは自分が変なネタでマスコミや権力から迫害されて苦労した体験があるのに、なんで靖国神社を批判する者は非国民とか外国勢力から唆されているとか勝手に言うのだろう。そんなことを言ったら、まだ週刊文春の「ロス疑惑」のほうが根拠のある話ということになる。

 その人は、靖国神社それ自体は否定しないが、まず政府は特定の宗教や政治思想と無関係の施設を作って、日本人なら誰でも行けて、また世界中から外国人だって来られて、戦争の犠牲者を追悼したり平和を祈願したりできるようにし、その次にそれぞれの考え方や信仰によって宗教施設などに行くようにするべきだが、それをしないのは圧力団体としての一部の宗教から選挙で支援してもらいたいからで、私利私欲なのに国のためというなんてとんでもない、と言う。

 しかも、同じく日本で生まれ育ち生活して、同じ言葉を話して、米も味噌も食べたりしているなど、ほとんど同じことしている同胞なのに、ちょっと自分と違う宗教観や政治思想というだけで外国勢力に唆されている非国民と言うなんて、ほんとうの愛国心じゃないし、そんな狭量な愛国者こそ非国民と誹りを受けるべきではないか、と言うことだった。


 そのとおり。似た者同士だったのだ。


 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2022年2月4日
  • 読了時間: 2分

 矢野純也という政治評論家がよくテレビに出ていた。

 彼は公明党の代表である執行部委員長だった人で、政治家をやめたあと政治評論家として活躍していた。彼は公明党を追放されていて、「池田(大作)先生は尊敬しているけれど~」と言っていた。そんなことに代表だった人がなってしまうのだから異常な党の体質だとも言われていた。

 ただ、彼がテレビに出て発言する内容は、経験から裏話を披露するなどで、公明党そのほか特定の政党や政策を持ち上げはしなかった。だから、よくテレビに出ていても問題にはならなかったのだ。


 しかし橋下徹は違う。

 彼はテレビに大量の出演をしていて、政治家の立場ではないが、一般的な政治の話題を語るのではなく、テレビに出るといつも必ず「維新」の政策を持ち上げて他を誹謗している。しかも菅直人に批判されると「維新」が「創業者」だからと抗議する。

 それなのに公共の電波を使っているテレビに大量出演しているのは特定の政治団体の宣伝をしていて不公正であるし、違法性もある。こんなことでは、無茶苦茶なことばかりしているのに「維新」に支持が集まって当然のこと。日本の政治経済を歪める。



 それが問題になっていて、抗議の署名運動が行われている。

 【署名の宛先】

 株式会社フジテレビジョン

 株式会社テレビ朝日

 株式会社TBSホールディングス

 日本テレビホールディングス株式会社

 【趣意】

民放各局の経営陣へ 維新の関係者である橋下徹氏のテレビ出演を禁止してください。

 
 
 
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