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​炬火 Die Fackel 

  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年2月14日
  • 読了時間: 3分

更新日:2024年2月20日

 吉原展が議論を醸している。

 吉原といえば、かつて勤めていた会社で、上野浅草地域と呼ばれる営業の範囲に仕事で行くことを指示されて、その用が済んだあと通りかかったのが唯一である。真昼なので閑散としていて、夜に賑わうのだろうと思わせる雰囲気であった。

 そのさい、いかにもボーイという服装をした蝶ネクタイの男が「営業ですか」と声をかけてきた。昼間に背広を着て鞄を持って街を歩いていれば、だいたい営業である。そしてボーイふうの男は「仕事が終わったら遊びに来てください」と広告付きのポケットティッシュを寄こした。

 会社に帰ってから、仕事の報告とともに、蝶ネクタイの男に声をかけられた話もした。上司は「だから代わりに行ってもらったのだ。自分で行ったら誘惑に負けそうだから」と言った。そういう誘惑に弱い人であると、他の社員から聞いた。


 今、物議なのは、吉原の産んだ文化のことである。

 それによって、吉原が貧しい出自の女性たちにとって性的な搾取や虐待の場となってきた歴史と、それが今も続いている実態を覆い隠したり美化したりしてはならない、という話である。

 これと似た話は神楽坂の芸者の世界にもある。だからかつて宇野宗助首相が、そこで今でいう援助交際していた事実について、当の芸者の告白を週刊誌が取り上げて、さらにスピルバーグ監督の映画でも知られるアメリカの有名な新聞『ワシントンポスト』が「ジャパニーズプライマルミニスターとゲイシャガールのセックススキャンダル」と報じて騒ぎになったのだ。

 国会の質問でも取り上げられて宇野首相は「プライベートなので」として、今でいう「答弁を差し控えさせていただく」ということだったが、その間じゅう恥ずかしそうにしていた。



 ところが、性搾取など当然だと擁護したのが三宅久之であった。

 この当時、芸者と旦那の関係は昔から当たり前のことであり、何も悪くないと公言していた。いくら自民党の御用評論家として権勢に媚びて弱いもの虐めが商売にしても酷すぎる。このDNAを受け継いでいるとウリにしている息子が、東京狛江市の市議会議員をしている三宅まこと議員である。


 また、女性ゆえの苦労を強いられている話に対し、男にも苦労はあると言う人がいる。

 だから大変なのは皆同じだと言って否定した気になっている。これは差別主義者の人たちが、よく使う論法である。他にも、経済格差などでも用いられる。

 この論法は朝日新聞が学歴で用いてきた。特に八十年代に入ると、その投書欄『声』に「私は家庭の貧困ゆえ進学できず就職に影響している」という投書が載ると次は必ず「私は一流大学を出たけれど就職に苦労している。だから、そんなことは関係ない」という投書が載る連続だった。だから「朝日新聞は、松本清張が悔しい思いをしたことなど知らない人ばかりになったのではないか」と言われた。

 そして、その後、朝日新聞は、そうした発想の寵児ともいうべき橋下徹を応援することになる。橋下徹は弁護士として風俗店の顧問か何かをしていたそうで、また米兵の皆さんも風俗店を利用しようと呼びかけて米国から批判された。


 こうした背景というか土壌というかがあって、今の吉原展の物議になったのだ。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年2月12日
  • 読了時間: 2分

 松本人志の性暴力について西川のりお発言があった。

 これは前に取り上げたとおり。西川は松本と同じ芸能会社に所属している。けれど、世話になったとかいうのは論点を誤ることになる。

 という指摘をしたのだった。


 かつて西川は、ビートたけしと風俗店に行った話をしていた。

 ほんとうに数え切れないほどだったそうだ。かなり具体的な話であったが、それにも関わらず、ビートたけしは関心が無いような話をして、そんなことをする人は不道徳という意味の発言までしていた。だから空々しいと言われた。

 一方で、ビートたけしは芸能人というだけで寄って来る女性と性的行為をしており、この一つが原因で週刊誌に追いかけられて、怒って文句を言いに行ったら暴力沙汰になって逮捕された。このさい彼の弟子の生活についてどうしようかと悩み、困っているところで志村けんが救いの手をさしのべ多大な財政的支援をした。


 恩があるからビートたけしが志村けんの番組に出演していたのは有名な話である。

 志村けんは多数の女性と浮名を流していて、芸能人それもアイドルが何人も含まれていたのでビートたけしは悔しがっていたそうだ。ただし、志村けんはもともと女性にモテるうえ誠実だったから、別れても後腐れがなかった。これも有名な話。

 そうではなく、芸能人になってから、芸能人だからと寄って来る女性ばかり、ということだと、何か起きるものだ。


 武田鉄矢は歌手になったので、モテるようにもなると思ったそうだ。

 そのつもりで、それだけの女性だと思っていた最初の女性から結婚を迫られ、それも勝手に決められてしまい断れなかったと語っていた。これなら笑い話ですむ。

 しかし松本人志の場合、やはり人気が出たら寄ってきた女性たちがいて、その延長で、有名になるにつれて増長したはずだと指摘されている。よくあることだ。



 これは芸能人だけではないという証拠が広河隆一である。

 周知のとおり、フォトジャーナリストとして有名になったら、性暴力で告発された。その前から、インタビューしようとした女性の記者が、周囲の人に「あの人に女性は近づかないほうがいい」と注意されたという話があった。

 これについて彼は、自分は有名だから女性が身体を提供して当たり前だと思ったと言っていた。まるでロック歌手のスーパースターに群がるグルーピーのように。


 結局、そうなるのはモテなかったからだ。

 それで、有名になって俄かに女性が寄って来るようになったら勘違いする、という図式であろう。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2024年1月25日
  • 読了時間: 3分

更新日:2024年1月25日

 新年早々の地震で思い出したのが小林亜星の息子である。

 CМソングなどの作曲家であり俳優などのタレントでもあった小林亜星の息子は、俳優として東映スーパー戦隊シリーズのマーヴェル提携作『太陽戦隊サンバルカン』に、隊員の一人として出演していた。

 ゲストに小林亜星が父親の役で出たこともある。親に言えない仕事をしているとは何なのかと父親に問われるが、実は戦隊の一員だったという話である。

 このあと、俳優をやめて塾講師になる。担当は現代国語で、「国語の神様」を名乗り「カリスマ講師」を自称していた。



 この時、自作自演で塾の宣伝にマスコミを利用したことも話題だった。

 それは朝日新聞に、SFアクションヒーローの俳優をしていた小林亜星の息子が、今は塾の講師であるという記事が掲載されたさいのこと。話題として面白いからいいけれど、塾生の母親がイーメールを朝日新聞に送ったというキッカケが問題だった。

 それで興味をもった朝日新聞の記者が取材して記事になったのだが、この母親というのが実は塾の事務職員だった。記事になれば宣伝になるからと、母親を装ったのだ。そう言われてみれば、来たメールは「ゴレンジャーの主役」となっていたが、正確にはそのシリーズの「サンバルカン」だと記事にあり、いかにも親の世代が間違えたように見せかけているみたいである。

 だから週刊誌が「朝日新聞は小林亜星の息子に騙された」と書立て、記事だけなら問題ないけれど上手く乗せられてしまったため朝日新聞の広報は「今後の反省材料にする」と表明した。


 もっとも、この手口は珍しくない。

 マスコミに取り上げられたらタダで宣伝になるからと、売り込むことはもちろん、騒いで注視させ誘導することは、よくあること。

 今は大手の東進ハイスクールなんて、初期のころ経営者が日教組批判してみせて、これに日教組の悪口なら何でもいい週刊新潮が飛びつき、それで宣伝になったという実例がある。「結果としてのことで、宣伝したかったのではない」と経営者は言うだろうが。


 また、自作自演メールの女性と小林亜星の息子の関係も怪しまれた。

 二人はやけに親密で、男女の関係ではないかと噂されていたのだ。しかし、こうして広く知られるようになったのに、なぜか塾のほうも長続きしなかった。

 そして小林亜星の息子は青森に転居した。弘前市らしい。ここで手を付けた女の子が未成年者だったので罪に問われ、そう悪質ではなかったらしく、警察に出頭すると罰金を払って解決したと伝えられている。


 その後、彼は何故かツイッターで地震予知を発信していた。

 これが時々、当たったことがあって話題になった。ただし、あそこが危ない、次こっちが心配、みたいに繰り返すので、そんなことしてればどれか当たるだろう、とも言われていた。

 それで、今年の元旦については、予知していたのだろうかと思った次第である。

 
 
 
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