top of page

​炬火 Die Fackel 

更新日:2023年6月7日

 大石あきこ議員(れいわ新選組)の議会質問。

 「名張事件の奥西さんは再審中89歳で亡くなりました」

 「大崎事件の原口アヤ子さんは今94歳です」

 「再審は決定しましたが袴田巌さんは、事件から53年、今85歳です」

 「この人たちの人生において間に合う必要があると言う気持ちはありますか」



 前に福島瑞穂議員の質問をとりあげた。

 同議員は元々弁護士である。社民党の他の議員が同様の問題で同様に熱心か。れいわ新選組の他の議員についても同じことである。それにしても、冤罪など司法の暴走について、社民党もれいわ新選組も、このように熱心な議員がいるのに対し、どうして共産党は違うのだろうか。

 これは、共産党に熱心な議員がいないのではなく、党の全体が司法の問題に不熱心や無関心どころか忌避しているのだ。


 大石議員が狭山事件の石川一雄氏と一緒に撮影した写真を見た。

 石川氏とは前に会った時、防衛医大の近くだから、その土地柄について記述してあるので読んで欲しいと拙書『防衛医大…』を進呈した。これは前にblogに一緒の写真と共に掲載したから、見た人もいるだろう。

 事件から60年、石川氏は今84歳、冤罪と闘い続け、再審請求中である、という大石議員。


 これで思い出した。

 共産党はこの狭山事件と差別問題のことで揉めたのが今も後を引いて、相変わらず克服できてない。

 あくまで冤罪事件であり司法の問題だが、この事件の背景に差別の問題があった。差別の問題があるので、警察が偏見を持ったか、世間の偏見を警察が利用したか、両方であるか、それらの可能性は充分に考えられる。それはそれで社会にむけて差別はいけないと訴えるべきだ。

 しかし刑事裁判では、警察の証拠捏造など司法の不正が追及されなければならならない。それを脇に置いて差別糾弾しているのでは、裁判に便乗して政治利用する的外れになってしまう。

 そう指摘した共産党側に、運動団体が反発したから、共産党は退くことにした。


 他にも同様の批判が運動団体側に対してあった。

 だから共産党側に理解を示す人も少なくない。しかし、司法の問題は片端から避けるというのは滑稽だろう。これは慎重になるのとは違う。

 そうしているうちに共産党は、冤罪どころか、例えば警官から暴行を受けたという被害者の懸命な訴えすら聞かなくなってしまった。酷い時には、警官がゆえなく暴行するはずないから暴行された方に原因があるはずだと侮辱的に言うことまである。

 もちろん運動団体には変な人ばかりいる現実があり、それと関わっていないか疑心暗鬼になることは充分に理解できるが、だからと何もしなかったり、まして困っている人たちをバカにしたりで良いはずがない。それでは人間性を疑われるだろう。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年6月3日
  • 読了時間: 2分

 4月27日の参議院法務委員会にて。

 国連自由権規約委員会からの勧告が出ている代用監獄の問題を、元は弁護士である福島瑞穂議員が取り上げた。

 警察留置場が主な代用監獄になっている。捜査と被留置者の管理が一体になっている点で長時間尋問や人権侵害が起きやすい。

 これに警察庁長官官房統括審議官は、ようするに効率的であるからやっているということで、質問で問題とされたことについては捜査担当者とは別の者が当たっているという答弁だった。

 この正当化は警察に限らない。


 かつて日経連の土光会長が東芝の会長だった時のこと。

 「電通は、東芝のために宣伝を頑張ると言うけど、日立や松下も引き受けている」と問題にしたら、電通の答えは「担当者は別で、部屋も別」だから安心してというものだった。商売敵も一手に引き受けているという危惧に対し、この答えで安心する経営者は少ないだろう。

 それと同じことである。これは一例であり、こういう問題つまり同じ所だから心配されたら、しかし別の者が担当しているので大丈夫のはず、というのは、挙げているときりがないほどだ。

 しかも、本件は警察の権力による人身拘束という人権侵害の最たることであるから、最も慎重さが求められる。


 警察留置場(代用監獄)で死亡する例が昨年27件。

 うち6件が自殺で、精神面のケアも必要。警察留置場における医療問題は改善できるのか。この質問に対しての答弁は、いちおうの配慮はあるということだったが、ようするに医療の専門家はいないということであると、その場で福島議員は指摘していた。


 かつて医療訴訟のさいのこと。

 防医大卒の医師らが「こんな手術では訴えられて当然だ」と言い、その会話をしていた医師のうちの一人が、後に法廷で証言した。

 そうなる前に、防医大側の弁護士の意を受けた警察は、訴訟を取り下げるよう原告を脅した。問題の手術をした医師とその代理人の弁護士は、被害は狂言だと決めつけていた。しかし警察の認識はちがった。深刻な被害があったとの認識はあった。そして、ちょっと拘束するくらいなら簡単で、すぐ釈放としても、それまで傷で弱った身体は耐えられないだろうと言って脅した。その警官は薄ら笑いを浮かべて言った。

 後は拙書のとおり。



 日本の権力は相変わらずということだ。

 


 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 2023年6月1日
  • 読了時間: 2分

 かつて伊佐千尋が雑誌に、法曹界の体質を寿司屋に喩えた。

 その最たるものは自由心証主義というやつで、寿司屋の不明朗な会計みたいなものだと指摘した。

 これを読んで怒った裁判官がいたそうだが、その怒りかたがまさに寿司屋と同じであることを示していた。


 寿司屋は、一人前になるまで長く修行したと言う。

 しかし、これは他の職人も同じだが、なんてことはない閉鎖的な徒弟制度の中で非効率の修練をしていたに過ぎないのだが、苦労したという思いから自分を過大評価してしまう。

 そして客に向かって威張った態度で、会計は不明朗。客の身なりを観て、それによってぼったくりの度合いを決めているとも言われた。とにかく一様に高いと客は感じる。


 あの人気漫画『美味しんぼ』の最初のほうでも威張っている寿司屋が出てきた。

 そして主人公は、これならスーパーの弁当売り場にある寿司のほうがマシで、ネタもシャリもいいが腕が悪いと言う。もちろん職人は激怒する。

 そういうことが続いて、回転寿司が流行った一因にもなったのだろう。



 しかし寿司は食わなくてもいい。

 だが、裁判で同じことがあってはならない、と伊佐千尋は説いていた。なにより偉そうにしているにしては御粗末な裁判官が幅を利かせていると言う。

 また検察官でも例えばマスコミに露出が多くて自民党から選挙にも出た佐藤欣子(夫は誠三郎、息子は建志)など、その比較法律論文を読んでみたが意味不明だったけれど、それは普通に読んだからで、あの人にとって法曹の理想とは江戸時代の代官なのだと解かったら納得だという趣旨のことを書いていた。


 それから暫らく経った現在は、どうか。

 弁護士も同じことになっている。そして寿司屋のほうが法曹よりよほど反省して改善が見られる。

 
 
 
  • twitter

©2020 by 井上靜。Wix.com で作成されました。

bottom of page