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​炬火 Die Fackel 

 『しんぶん赤旗』のスクープ。

 スマホのロックを解除して個人情報を抜き取るイスラエル製の機器を防衛省が納入する予定であることが判明した。

 この機器はイスラエルにあるセレブライト社のインサイエッツ製で、同社はイスラエルの元軍人や元諜報機関職員が在籍している。



 自衛隊内で犯罪捜査をする警務隊が使用する。

 しかし自衛隊としては犯罪捜査のためだとするが、現実は違う。かつて自衛隊は、内部の不正を告発したと疑いをかけられた隊員に携帯の提出を強要したことがあるから、不正の告発をされないように監視する手段になりかねない。

 また、イスラエル製品を購入すると、ガザの虐殺やイランを攻撃する同国を間接的に支援することにもなると、同紙は指摘している。ただしインテル入ってる機器を買えば同じことだが。それはともかく…


 日本共産党の志位和夫議長の発言。

 この記事について「驚きの一面トップ」とし、「陸自はイラク戦争に反対する広範な市民を監視し、詳細な内部文書を作っていた前歴がある。こんな機器を持てばプライバシーを侵害した市民監視が大規模に行われる危険がある。許してはならない」とSNSで指摘した。

 もっともだが、ただ疑問なのは、そこで同紙は「『しんぶん赤旗』の応援購読をよろしくお願いします」と言い、同議長はいつも「力をあわせて一緒に政治を変えましょう」と呼びかけることだ。


 当方も、防衛医大訴訟の時から陸自に監視された。

 まず弁護士との電話が盗聴されていた。これについて人権救済申立をしたが、東京弁護士会は途中で「ケツまくった」態度になった。また警察からは令状なしガザ入れと暴行を受けた。これらのうち監視に関しては一部マスコミが取り上げ『赤旗』も記事にした。

 しかし後に国賠訴訟で追及しようと共産党系法律事務所の弁護士に相談したら、権力と対立したくないと皆が逃げてしまったのだ。


 もとから、権力からデータを強奪される被害はあった。

 これは自衛隊でも警察でもよくやることだ。共産党の国会議員も被害に遭っているし、一般市民にも被害者はいる。ところが、これに対して共産党系法律事務所の女性弁護士は「スマホを盗られたのではないからいいでしょう」と相談した市民に言い放ったのだ。このような場合は物品より情報のほうが人権侵害として深刻である。まして国家権力による行為なのだから。

 まったく、自分の言っていることが法律家としていかに恥ずかしいことか自覚してないことに呆れさせられるけれど、権力と対立したら怖いという思いが先に立つのだ。


 メディアが頑張っても法曹が駄目。

 だから、こんなことになる。 だらしないのは野党でもマスコミでもなく実は弁護士である。『赤旗』が書くだけで、その後にリーガルな追及をしないのでは空振りになる。

 なのに「『しんぶん赤旗』の応援購読をよろしくお願いします」と言うだけでは売れさえすればいいことになるし、「力をあわせて一緒に政治を変えましょう」と呼びかけるだけでは空々しい。


 ところで弁護士の稲田朋美議員が検察に怒って話題だ。

 冤罪事件と法制度の問題で検察を厳しく批判したからだ。もともと弁護士の国会議員だが、同じ弁護士の国会議員では社民党の福島瑞穂議員がよく追及していたことを、自民党で最右派の稲田朋美議員が言っていることに驚いた人も少なくない。これについて稲田議員は政治的左右の問題では無いとし、検察に睨まれたら国会議員もガサ入れ一つで潰されてしまうからみんな及び腰だけれど、ここで臆病風に吹かれて引き下がることは出来ないから覚悟を決めていると言っていた。

 そうして見ると、防衛相としてはお粗末だったものの、この法曹に関わる姿勢だけは稲田朋美議員は真っ当である。少なくとも共産党系法律事務所の女性弁護士なんかよりは遥かに立派である。

 
 
 
  • 執筆者の写真: 井上靜
    井上靜
  • 4月19日
  • 読了時間: 3分

 『ガンダム』生みの親である富野由悠季が語った。

 このSFアニメ映画は、戦争について、けっこう生々しい現実を描いたところがあるけれど、それを子供むけのアニメ映画でやったのは子供が見た方が影響があると考えたからで、ところが見て育った人たちの中から改憲論者が出てくるのはつらく、これは自分が失敗したせいだ、という趣旨の発言を繰り返している。

 この話題は、あの「オタクによる反戦平和デモ」と絡めて引き合いに出されている。


 これについて、受け手の側に問題があると言う人たちがいる。

 そう言う人がいるのも解かる。それは自分の同級生であった。彼はマンガとアニメが大好きで、コミケにも行くし、『ガンダム』も大好きで、その作画を担当している安彦良和と偶然に出くわして声をかけてサインしてもらったことがある。仕事場が沿線にある西武新宿線でのことだったそうだが、そのサインを見せてもらった。「サインだけで良いかな」「じゃあ、お言葉に甘えて」と言ってアリオンを書いてもらったということだ。

 しかし、彼は富野由悠季が残念がる人そのものである。


 その同級生はSFにドラマやテーマなんて無関係と言う。

 だから、ガンダムに影響したハインラインの『スターシップトゥルーパーズ』についても、逆にというか戦争賛美の軍国主義SFなのに共感せず、なぜならテーマなんてどうでもいいことだと言っていた。

 そんな彼は次第にアニメよりもビデオゲームの方に傾倒して行った。これは彼だけではなかった。だからなのだろう。富野由悠季が次に手掛けたSFアニメ『イデオン』にも戦争風刺があったけれど、なのに音楽は何故あの人なのかという疑問を呈する人がいるけれど、あの作曲家は当時アニメの音楽もよくやっていて、ウヨったのは後になってからで、ドラマを求めないオタクが増加したので例のビデオゲームの音楽を作り、インターネットが登場すると「にちゃんねらー」の「ウヨ厨房」(ネトウヨの前身)となったことを公言したのであり、つまり信念ではなく商売で時勢に迎合したのだ。もともとそんな作曲家であったから、むしろ当然のことだった。



 それでも富野由悠季の失敗には変わりない。

 よく自分がアニメファンから非難されるのは『ガンダム』が失敗作だと言うからだ。もちろん商業的には成功したがドラマとテーマは破綻している。それは途中から「ニュータイプ」なんて概念を持ち込んだからだ。

 これは他でもない富野由悠季が、止めておけばよかったと明言したし、安彦良和は「選民思想」だと指摘し批判したけど、それ以上にドラマを決着するため「ニュータイプ」なんていうオカルトめいた題材でもってテーマを解決したからプロットが崩壊し、これによって反戦は中途で放り出されたのだ。


 ところが、ニュータイプがあるからガンダムは良いのだと言われる。

 これは熱狂的なファンほど言うことだ。そんな人はファシズムと親和性がある。富野由悠季も安彦良和もニュータイプを否定している事実があるにも関わらず、ガンダムを大好きで観ているのにウヨってる人たちは、選民思想こそガンダムの真髄であると信じている。これではファッショ化も必然的であり、これは同時にオタクによくある妄想でもある。これだから彼ら(彼女ら)は、ニュータイプなんてのはシリアスな作風を壊しているという指摘に猛反発するのだ。

 その意味で、やはり『ガンダム』は失敗作であり、だから作者のメッセージが伝わらなかったのは受け手の問題だけではなく作品に難があったということである。 

 
 
 

更新日:4月17日

 自民党大会と自衛隊音楽隊の問題。

 もちろん鶇真衣三等陸曹が自民党大会で国歌を歌った件である。自衛隊法の第61条で政治的行為への関与を禁止が規定されていて、これをうけて陸上自衛隊の第14音楽隊HPにある依頼ページでも、政治的活動に関与する恐れのある場合は「依頼を受けることができません」と記載されている。

 しかしこの三等陸曹は自民党と密接な右翼団体が主催する政治的な集会にも出演していたことが、これを期に指摘されている。



 かつて拙書で、この問題には触れている。

 防衛医大の場合は: ドキュメント医療裁判 https://amzn.asia/d/0gDWk513 #Amazon 

@Amazonで述べたことだが、交響楽団のオーディションに落ちて自衛隊音楽隊に入ったら新聞を産経に変えた人とか、自衛隊はなんでも政治的に中立であるべきなのに実態は違う。これが自民党大会で露呈したということ。

 また、非常識な外科手術で手が動かなくなり芸大受験が出来なくなった被害の国賠訴訟で、防衛医大の関係者らは「どうせ大した才能じゃなかった」「どんな才能もメスでチョンだから医者って凄いなあ」「所詮は芸人すなわち河原乞食になり損なっただけ。そんなことで社会的地位の高い医師が責任を問われる筋合いはない」などなど嘲笑と居直りだった。


 しかし国立〜洗足〜自衛隊音楽隊、というのが御愛嬌だ。

 知り合いの女性で自衛隊音楽隊に入った人が「トーホーでもキリトモじゃないから」と言っていたのを思い出す。

 これは実際、私立の音楽大学の中には、音大なんて卒業しても就職が無いと言われるけれど 自衛隊がありますよ と 入試要項で謳っている所がある。音楽隊の制服を来た卒業生の写真が載っていたり。

 なるほど、これだから防衛医大は「川原乞食」と言ったのだろう。


 それはともかく、自衛隊の音楽隊員が制服を着て演奏をしても、公的な行事なら問題ない。

 けれど、自民党の行事だったわけだ。演奏したのがどんな唄でも関係ないし、唄であるかどうかも関係ない。なんであれ出演したことが法律違反になる。政府ではなく一政党なのだから。

 ところが、自民党も自衛隊も、党イコール国だと思っているわけだ。これが中国のように、中国共産党が政権与党となって他党は別の仕事をするから議席を保障する、という形になるよう憲法で規定されている国であれば、そういう決まりだから違法ではないけれど、日本の政治制度は違う。

 なのに、自民党と自衛隊は党も政府も同一であるという態度だ。


 これは音楽だけの問題じゃ済まない。

 自衛隊は昔から、選挙で合法的に政権交代しても左派の政権ならチリのように武装叛乱で潰すと公言していた。だから危ない。スペインやギリシアでも同じことがあった。市民に対する大虐殺に発展したのだった。自衛隊は、女子供でも容赦なく銃撃する「ヒューマニズムの克服」が必要だと機関紙で説いていたほど。

 そんな自衛隊の、元々の危険な組織体質が露呈した自民党大会だった。

 
 
 
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